二章
今日も放課後残り、猿山先生と学校の七不思議について喋った。
猿山先生は一つしか知らないらしい。
だから俺は美術室の藍いタコやグラウンドで火を吹く白い四角の生命体と黄色の天使、図書室の緑色のおばけなど知っているのを言った。言い終わると猿山先生が、「勉強になった。ありがとな。」と微笑みながら俺の頭を撫でる。あまり撫でられないので慣れないなと思う。急にされてびっくりしたので次からはやめて欲しい。
すると、猿山先生が「希が言ってたのに俺が知ってるやつが無かったから紹介するね。」といい紹介し始めた。
内容は”願いを叶える七不思議”というもので。
ただ、願いを叶えるには誰かを犠牲にしないとならないらしい。
その言葉に俺はゾッとした。
自分の願望のせいで誰かの人生が終わる。
自分のせいで。
手が震え、冷や汗が止まらない。
……どうしてだろう。こんなことする気もないのに何だか、本当のことになりそうな気がしたんだ。
俯き、何も喋らない俺を気にしたのか、まぁ、本当になるかは分からないんだけどね。七不思議という名の噂だし。と先生が言った。確かにと思いながら自分の心を落ち着かせる。
気分を変えようと外を見るともう日が落ちそうだった。親に遅くなるとは言っているが流石に日が落ちた後に帰るのはまずい。
「時間がやばいから帰るわ」と言い、そそくさと帰ろうとする。猿山先生が「気をつけて帰れよ〜」と言ってたので後ろを振り返ったが、顔が夕日で照らされていて表情が分からなかった。取り敢えず手だけ振り、走って帰った。
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