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続き
雨花「着いたね」
橙「まさかここは……」
「「無法地帯!?」」
雨花たちは雫によって無法地帯に来ていた。
桃時「何にもないわね」
瑠璃人「オレ無法地帯なんて初めて来たぜ?」
兎白「俺も初めてだ」
雨花以外のメンバーも無法地帯の寂れた空間に驚いている。
橙「雨花さん。すごく落ち着いてますね。」
雨花「あぁ来たことあるから」
桃時「え?!そうなの?」
雨花「そうそう化茶に無理やり連れられてね」
瑠璃人「あいつって強引だよなぁ〜」
兎白「だが一度来ただけでそこまで落ち着けるものか……?」
雨花「まぁここ居心地悪くないし」
桃時「えぇ……どうみても良くないでしょ……」
雨花「そうかな?……誰か来る」
橙・桃時・瑠璃人「え?」
兎白「何人だ」
雨花「四人だね。……三人共、ここは敵の巣窟だよ?油断しちゃダメ」
橙「は、はい!」
桃時「……来たわよ」
瑠璃人「あいつらだな」
雨花たちの前に現れたのは、四人の男女だった。
「ひゃはは!こいつらを倒せば今まで一番の報酬が手に入る!!逃さないよ!!」
「……早く殺そう……サッサっと殺そう……さぁ殺そう」
「落ち着け。こいつらは妖怪の売買を沢山邪魔してきた張本人。甘くみちゃいけない」
「こういう正義のヒーローヅラした奴ら〜……」
「「つい殺したくなる♡」」
橙・桃時「うわぁ……」
瑠璃人「敵としてはすんげぇ典型的な奴が来たな」
兎白「アニメとかでみたことある奴だな」
「「ボクたち・俺たちを冷静に分析するな!!!!」」
雨花「少なくともわたしは正義のヒーローなんかじゃないよ。……そんな綺麗な存在じゃない」
「何故だ?妖怪たちを救おうとしているじゃないか」
雨花「自分のためにやってるんだよ。妖怪たちを助けることが出来れば人間同士と妖怪同士を救い合えるんじゃないかなって。みんな心の中で救いを求めてる。そうやってわたしたちは、救われたいと願うからわたしたちは、共存をしたいと想ってるんだよ」
「なるほど。自分のためにやっている……と」
「けっ!それでも救い合いたいなど綺麗事を並べて……虫唾が走る」
次の瞬間、空気が変わった。「何もない」空気が広がっていた。雨花は俯く。
雨花「……ごめんね」
「!」
雨花は何かを必死に抑えつけてるような、軋んだ顔になっていた。
雨花「わたしは……本当はもう……」
「何だ。言ってみろ」
雨花「…………わたしはもう行く。わたしにはあなたたちをどうこう言える権利も、……助けることもできない」
橙「雨花……さん?」
その瞬間、雨花はどこかへ姿をくらました。
「(売買主が言ってたのはあの女か……あの女は……)」
「「死を救済だと想っている」」
【続く】