テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
side.若井
その後は涼ちゃんと一緒にスタジオに行って元貴に泊まりに行くのを揶揄われて、けどその時に迷惑なんじゃないかと言われたことが俺に心に刺さった。
涼ちゃんは優しいから俺がしたいことを受け入れてくれてるだけ?
不安になった俺は仕事が終わって帰る涼ちゃんを捕まえて謝ることにした。
「泊まりに来るなとか言わないで、俺がソファで寝るから··· 」
迷惑かけないから、お願いだから···そんな俺に涼ちゃんは慌てて否定してくれた。
「僕は若井がお泊りしてくれるの嬉しいから、今まで通り来て?それに一緒のベッドで寝よ」
そう言って貰えたのが嬉しくて嬉しくて、やっぱり涼ちゃんが大好きで···。
大好きって伝えたけど、涼ちゃんからの返事は無かったのが切なくてその切なさを誤魔化すみたいに涼ちゃんに 纏わりついて帰った。1秒だって長く、1ミリだって近く俺は好きな人の側にいたかった。
暫くは仕事が忙しくて2人で遊ぶ時間もなくて、グチグチ言っていると元貴に羽交い締めにされてまだ忙しさが続くと脅しじゃない事実宣告を受ける。
まだ2人きりで過ごせる時間は遠そうで寂しくなり涼ちゃんに抱きついた。なのに、涼ちゃんはパッと離れて元貴と楽しそうにしていて···あげく抱きついてるし。
それを見て少しムッとして俺はそのあと涼ちゃんに近寄るのをやめてしまった。本当は側にいたいのに、素直になれない。
涼ちゃんもなんとなく俺のこと見てくれなくてなんでもっと上手く仲良く出来ないんだろうって辛くなる。
休憩になって部屋を出て行った涼ちゃんを追いかけた。
ソファに座ってる涼ちゃんに周りに人がいないか確認してから、ぎゅっ!と抱きついた。
「うわっ!?だれっ?」
びっくりしすぎる涼ちゃんに俺だって、と伝えて隣に座る。そしてその肩に頭を乗せた。涼ちゃんの対応が伝わって触れているところが温かくって気持ちいい。癒されるなぁ···ってほっとした。
いつもならそのまま頭なんか撫でてくれたりするのに、俺からさっと離れて行く。なんで?俺なんかしちゃったかな?
「涼ちゃん、なんか怒ってる?」
「なに···怒ってなんかないよ」
「じゃあ俺の目、見てよ。なんでずっと見てくれないの」
なんでそんなにそっけないの。それでも行こうとする涼ちゃんを引っ張ると体勢を崩して俺に乗りかかるように倒れてきて、顔が、唇が触れそうな距離にその可愛い顔があった。
だめだってわかっているのに我慢出来なかった。その唇にそっと自分の唇を近づけて、一瞬だけ掠めるように触れた。それなのに。
「···そういうのは好きな人にだけしなよ」
涼ちゃんのいつもとは違う低くて冷たい声が俺にグサリ、と刺さる。そのまま涼ちゃんは俺を置いて行ってしまった。
なんでそんなこと言うの。
俺は涼ちゃんが好きなんだよ。
夢の中で告白して抱きしめたあとの返事はこれだったのかなぁ。
暫く全てが受け入れられずに、俺はソファから動けなかった。
コメント
2件
なんとー!🙄💕良かったけど、すれ違いが💙💛💦