テラーノベル
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リハーサルの日
スタジオには、音楽が流れていた。
鏡張りの壁、カウントを取るスタッフの声、床を踏む音。
💛「じゃあ、頭からいくよー」
メンバー「はーい」
♪ 5、6、7、8
動き出した瞬間、翔太は違和感を覚えた。
💙(……あれ?)
宮舘の動きが、ほんの一拍だけ遅れている。
ほんの一瞬。
でも、完璧な彼だからこそ、わかってしまう。
💙(涼太が、遅れる?)
問題は次のフォーメーションだった。
本来なら、
宮舘が一歩前に出て、翔太の横に並ぶはずの立ち位置。
――なのに。
❤「……っ」
宮舘は、半歩ずれた位置で止まった。
💙「……?」
💚「あれ?」
🧡「だてさん、立ち位置そこちゃうで?」
音楽が止まる。
スタッフが首を傾げる。
スタッフ「宮舘さん、そこ一個内ですね」
❤「……すみません」
そう言って、宮舘はすぐに正しい位置へ戻った。
顔は冷静。
いつもどおりの宮舘涼太。
――だけど。
💙「涼太、大丈夫か?」
❤「え?ああ、うん。ちょっと考え事してただけ」
💙「珍しいなw」
冗談っぽく言ったつもりだった。
❤「……ごめん」
💙「謝るほどじゃねぇよ」
💙(俺だ…)
💙(俺を、意識してるからだ)
⸻
別日リハーサル
音楽が流れる。
♪ 1、2、3、4
今度は合っている。
振りも、位置も、完璧。
……なのに。
翔太の隣に並ぶ瞬間、
宮舘の視線が、ほんの一瞬だけ揺らぐ。
💙(……)
胸の奥が、ちくりと痛む。
💙(好きだなんて言ったせいで)
💙(変に…意識させてしまっている)
⸻
休憩中
宮舘は、少し離れた場所で水を飲んでいた。
💙「涼太」
❤「ん?」
💙「無理してない?」
❤「してないよ」
即答だった。
でも、そのあと、少し間が空く。
❤「……してない、つもり」
💙「……」
💙(やっぱり…)
翔太は、それ以上踏み込まなかった。
⸻
数日後
スタジオを出る直前、翔太は意を決して声をかける。
💙「涼太、ちょっと」
❤「なに?」
💙「あのさ……」
一瞬、言葉を選ぶ。
💙「告白のこと」
❤「……」
宮舘の動きが止まる。
💙「あれ、一旦…忘れてくれないか」
❤「……え?」
つづく。
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