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サイド タエ


転校生改めキノ ダイキ君は、私の隣の席に……なんて漫画みたいなことはなくて、ホッとした。

だって、もし隣の席になったら……考えるだけでぞっとする。

でも、虐めが収まる訳も無くて。

「放課後、いつも通りね。来なかったら殺すから」

「……ッ、あ」

嫌…………嫌!怖い、怖い怖い怖い……!

行きたくない。ううん、もう、生きたくないよぉ……。

「………………」



サイド タエ


放課後、グラウンドの用具入れの裏で私は……。

「んん……!ングッ、んんん……ッ」

「ほら〜。モテないユイカちゃんの為にわざわざ男紹介してあげたんだからさー。喜ばせなって!」

「スタイルしか良くねぇんだしよぉ、お前は!」

『キャハハハハハハハハハッ!!』

歪んだ笑い声が、静かに響く。

これが小学生の時で良かった。もし、中学生になっていたら、体を触られるだけじゃ済まされないだろうから。

でも、それでも私にとって最悪なことに変わりはない。

もう嫌だ。もう死にたい。苦しみたくない。

お母さん、お父さん、なんで私を捨てたの?なんで私を産んだの?私だって、こんな思いをするくらいなら、……生まれたく、なかった。

「……お前ら、何してんだ?」

「「「??!!」」」

突如、声が響いた。凛として、悪を許さないという鋭い雰囲気を持った声。

教室で聞いて明るく元気な声ではなくて、キノ君の声だと気付くのにしばらく時間がかかった。

「……ぁ、大輝君」

「俺は何してんだって聞いてんだよ。嫌がってんだろ?!」

「……コイツは、親に捨てられたから、悪い子なんだよ!だから何しても大丈夫なの!」

違う。大丈夫じゃ、ない。

「こんなに泣いてるのに、大丈夫な訳ねぇだろ?!」

「…………!」

嬉しかった。だって、初めて私のことをちゃんと考えてくれたから。私を助けてくれたから。

「い、行こうぜ……!」

「う、うん」

そそくさと二人が駆け足で離れる。その二人を睨んだあと、キノ君……ダイキは私に手を差し伸べた。

「大丈夫か?」

「あ、ありがと……もう平気……!」

笑おうとした。そうじゃないと“メソメソ泣くな”って怒られるから。

でも、涙は止まらなくて、後から後から頬を伝い落ちる。

「あれ……ぁれぇ…………?」

なんで、なんで?

「ッ、…………!」

キノ君は、ゆっくり手を伸ばした。

あ。

殴、られる?

「ご、ごめんなさい……!」

「あ、おい!」

私は、必死になって駆け出した。まだ何も知らないから、何をされるか分からなかったから。

知らない人は怖いよ。

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