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#日本嫌われ
蓮華
150
蓮華
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#国連×日本
蓮華
877
■読まれる前の注意書き
・本作は「カントリーヒューマンズ(CountryHumans)」の二次創作(ファンフィクション)です。
・実際の歴史、国家、政治団体、宗教、および実在の人物とは一切関係ありません。
・かつて対立していた国々が、現代風の平和な世界線でひとつ屋根の下、あるいはご近所さんとして仲良く「ほのぼのとした日常」を送っているパラレルワールドを舞台にしています。
・キャラクターの口調や性格に独自の解釈(マイルド化)が含まれます。
・以上の点をご理解いただける方のみ、お進みください。
■第1話
題名:赤と黒と緑の、炬燵を巡る平和な抗争
ジャンル:日常・ほのぼのコメディ
しんしんと雪が降る冬の日、日帝の屋敷の広間には、奇妙な静寂と、それ以上に奇妙な熱気が満ちていた。
部屋の中央に鎮座しているのは、日本の冬の風物詩であり、一度入ったら二度と抜け出せないと悪名高い魔の家具――「炬燵(こたつ)」である。
「……信じられん。この内部の熱効率、そして人間(あるいは国)の行動意欲を完全に削ぎ落とす構造。これは一種の精神兵器か、ナチ?」
うしかい座の紋章のような、あるいは赤い国旗を背負った巨体――ソ連が、毛布の中にすっぽりと下半身を埋め込みながら、隣に座る男に声をかけた。彼の片手には、当然のように並々と注がれたウォッカのグラスがある。
「私に同意を求めるな、ソ連。そして私の領域に足を伸ばしてくるのはやめろ。狭いだろう」
きっちりとした軍服の襟元を少しだけ緩め、不機嫌そうに腕を組んでいるのはナチだ。彼は「こんな生産性のない家具に身を窶(やつ)すなど、我が誇りが許さん」と三分前まで豪語していたはずだった。しかし今では、誰よりも深く、胸のあたりまで布団を引き上げている。
「まあまあ、二人とも喧嘩はよくないよ! ほら、日帝が焼いてくれたお餅、すっごく美味しいから食べなよ!」
対面で、すでに限界までとろけた顔をしているのはイタリア王国(イタ王)だ。彼の前には、醤油と海苔の香ばしい香りを漂わせる磯辺焼きが綺麗に並んでいる。イタ王は器用に箸を使い、ふうふうと息を吹きかけながらお餅を口に運んだ。
「お待たせいたしました。お茶のお代わりをお持ちしましたよ」
襖を開けて入ってきたのは、この家の主である日帝だ。盆の上に急須と湯呑みを載せ、慣れた足取りで炬燵へ近づく。彼の姿を見た瞬間、ソ連とナチは、ほんの一瞬だけ背筋を伸ばしたが、炬燵の魔力には勝てず、すぐにまたずるずると姿勢を崩した。
「日帝、お前の国のこの家具は、冬の戦略的撤退を余儀なくさせる悪魔の発明だな」
「ふふ、ソ連殿、お気に召したようで何よりです。ですが、あまり足を伸ばしすぎると、中でナチ殿と衝突しますよ」
「すでに何度も蹴られている。この男、寝相ならぬ『炬燵相』が悪すぎる」
「何だと!? 貴様の丸太のような足が私の領域に侵入してきたのが先だろう!」
火花を散らす二人を無視して、日帝は静かに湯呑みをお茶で満たしていく。かつて世界を揺るがした大国たちが、今や一台の暖房器具を巡って小競り合いをしている。その光景は、あまりにも平和で、少しだけ可笑しかった。
「イタリア殿、お餅はまだありますから、遠慮なく召し上がってくださいね」
「ありがとう、日帝! でもね、これにトマトソースとチーズをかけたらもっと美味しくなると思うんだ。今度試していい?」
「……お餅にピザの要素をですか? 意外と悪くないかもしれませんね」
「おい、イタリア。伝統的な和食を勝手に改造するな」
ナチが呆れたようにため息をつくと、ソ連が「いや、悪くない試みだ。ついでにウォッカを隠し味に入れれば、どんな料理も完璧になる」とトチ狂った提案をした。
「ソ連殿、それだけは断固としてお断りします。私の台所でアルコール度数四十度の液体を煮立たせないでください」
日帝の穏やかな、しかし拒絶を許さない笑顔に、さきほどの巨体が心なしか縮こまる。
外の寒さとは裏腹に、部屋の中は暖かく、お茶の湯気が優しく立ち上っていた。ナチは出された緑茶を一口啜り、その渋みに小さく目を細める。「悪くない」と、声に出さずに呟いた彼の表情は、普段の厳格さからは程遠い、穏やかなものだった。
やがて、お腹がいっぱいになったイタ王が、炬燵に頭を突っ込むようにして寝息を立て始める。
「まったく、緊張感のない奴だ」と吐き捨てたナチもまた、温かさに抗えず、ゆっくりと瞼を閉じていった。
残された日帝とソ連は、静かに湯呑みとグラスを傾け合う。
「静かなものだな」
「ええ。こういう日があっても、良いのではないでしょうか」
窓の外では、まだ雪が降り続いている。しかし、この四人が集まる部屋の中だけは、春のように温かい時間が、どこまでもゆっくりと流れていた。
コメント
3件
文章構成力が凄いですね!! 尊敬です✨ほのぼの系好きなんですよね普通に
もう第1話からこの破壊力、最高だったわ…! ソ連とナチが炬燵で小さく争いながらも結局ぬくぬくしてるギャップがたまらん。イタ王の「お餅にピザ要素」発想も笑ったし、日帝の「アルコール度数の液体を煮立たせないで」の冷静なツッコミが的確すぎて好き。『炬燵相』って単語、日常語にしたいレベル。歴史を感じさせる面子がただの炬燵で平和になってるの、じわじわくる。続きも絶対読む🔥