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2階の小部屋へ入ると鍵をかけ私を座らせる柚さん。

 

「ふう…これでよし、と。」

「あ、あの……?」

 

「もう、なんで私へのクリスマスプレゼントなんて買ってくるのよ!?私が帰ってくることは悠夜と泰揮にしか知らせてないんだから買ってきちゃダメでしょ!?それに聖と手を繋いでかえってきて何してんのよ。」

 

「そ、それは、さっき裏庭で会って……。」

「まったくもう……聖と仲直りできたみたいだから良かったけど……。」

 

「あの…柚さん怒ってますか……?」

「怒ってはない……けど、貴女嘘つけないんだから、これ以上知られないよう気をつけなさい。」

 

ん……?これ以上…?

 

ということは……

 

「もしかして聖さん以外にも知ってる人がいるんですか…?」

「元々アルバイトのことは奏が知ったみたい。奏が聖に教えたってこと。まったく驚いたわよ、帰って来て早々『花月と何してたの?』って尋問されたんだから。知らないって言ったの疑われて、終いにはフェロモンの能力使われたから全部吐いちゃったわよ。ちなみに聖に焚きつけたのも奏よ。貴女相当覚悟しておいた方がいいわよ、奏の入れ知恵で聖に何されるか……。」

 

「そ、それがですね……」

「嘘ついたお詫びに今夜聖に好きにさせる!?あんた馬鹿じゃないの!?男にそんなこと言ったら、いくら聖でも何するか分からないわよ。大体……いや、なんか話読めてきたわ。貴女のことだからどうせ聖のためなら何でもするとか言ったんでしょ!?で、聖が抱きたいとか、好きにしたいとか俺の証を刻みたいとか言ったんでしょ!?」

 

さすが柚さんだ。的確に全部当たっている。

 

「で、でも、聖さん優しいですしそんなハードなことは……。」

「じゃあ、何されると思うわけ?」

「え、いや、それは……。」

 

することもされることもなんとなく分かっているけれどそれを口にするのはさすがに恥ずかしい……。

 

「…その辺にしてやってくれるか…?」

 

いつの間にか鍵をかけたはずのドアは開いており、扉の前に聖さんと奏が立っていた。

 

「…花月はもう返してもらう。花月は俺のだ。」

「へえ…しばらく見ないうちに随分と野心的になったわね。まあ、付き合ってるみたいだし、他人の恋愛にとやかく言わないけど花月のことちゃんと大事にしてよ?」

 

「…分かってる。それと今から夕飯まで花月と俺は席を外す。何があっても部屋からは出ない。」

 

「何があってもって……あんたたちまさか今から……。」

「2人ともごゆっくり~。柚はちゃんと僕が下に連れてくから。」

生贄の花嫁~Lost girl~

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