テラーノベル
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星街「ビジネスパートナーにしては、過保護すぎたかな」
すいせいの指先が、みこの耳たぶをかすめる。
心臓の音が、ソファを通じて相手にまで伝わってしまうんじゃないかと思うほどにうるさい。
みこ「っ……、すいちゃん、近い……」
星街「予約するのは、たい焼きだけだと思った?」
逃げようとしても、ソファの背もたれに挟まれてどこにも行けない。
見上げれば、そこには獲物を追い詰めたような、昏(くら)く、甘い星の瞳。
星街「……ねぇ、ビジネス以上の関係、今ここで私に『予約』させてよ」
二人の吐息が、雨音を消すほど近くで重なった。
触れるか、触れないか。そのわずかな隙間に、確かな熱が宿る。
みこ「……っ、すいちゃん、これ……も……ビジネス……?」
その問いに、すいせいはふいっと顔を背けて、いつもの不敵な笑みを浮かべる。
星街「『特別なサービス』ってことにしとけば、納得する?……はあ、帰るよ。たい焼き、明日10時に待ち合わせね」
足早にスタジオを出ていく背中。
みこ「あ、待ってよ! 結局どっちなのさ!」
追いかけるみこの手首を、すいせいは振り返らずに、もう一度だけ強く握った。
星街「……予約したでしょ。みこちの明日の時間も、それ以外も……全部。……じゃあね」
その耳たぶが、みこと同じくらい真っ赤に染まっていることに、みこだけは気づいていた。
雨は、まだ止みそうになかった。
コメント
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あの〜神ですか?