無能
はは、無能か
その日は、ただちょっと運が悪かった
そう、運が悪かっただけ
それに、戦争終わりでみんな疲れてたんだ
それで、ストレスを発散しようとするのは当たり前
僕は
特に何か頑張ったわけじゃないし
今までが幸運すぎたんだ
でも、少しぐらいなら愚痴を言ってもいいかな
ut「疲れたよ………」
バサッ
頑張って作った書類が
落とされる
目の前には
隈をたくさん蓄えたとんちがいる
tn「こんなん見てられんわ、もうちょっとちゃんと書類書けないんか」
ut「あはは、すまんなぁ」
そう言って僕はへらへら笑う
僕にできることはそれくらいだし
zm「ぶぅぅぅん!大先生にプレゼントやで!!」
バシャッ
水をかけられた
おかげで直した書類がびしょ濡れだ
ut「ひどいなぁゾムさん」
zm「上手に避けられない方が悪いんや」
はははそうやなと、乾いた笑い声を出す
rb「なぁ、遅いんやけど、この仕事が大切だってわかっとるよな?」
ut「す、すまんロボロ」
rb「謝罪を聞いているわけやないんやけど」
書類を直していたら遅くなってしまった
怒られてもしょうがない
僕が無能なのが悪いんやから
sya「全然当たっとらんぞ!クソエイムやな~」
kn「おおん?クソエイムちゃうわ!!」
2人が銃で内ゲバをしている
それと同時にナイフも振り回していて
危険だと肌でわかる
けど
ut「痛ッ」
腕から赤いものが流れる
こんな時にガバるなんて
つくづく自分は無能だと思い知り
それを責めるかのように
腕の傷はズキズキと痛む
どうやら2人は僕の事には気付いていないらしい
今のうちにそそくさとここから去ろう
今日は色々ありすぎた
彼の正気は着々と無くなりつつある
コメント
1件
めっちゃ好きです!