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そこには、あたしが今1番見たくない顔があった。
「優莉…奈…?」
「何それ…ちょーウザイんですけどォ〜」
どうしてこんなところに。優莉奈の家は学校のすぐ近くで、学校から2kmほど離れた所にいるのはおかしい。
「なんでここに…」
「…いたら悪い?」
と、鋭い目で睨まれ心臓がドクンと嫌な音が鳴った。
「あんたって、ほんとムカつく。どけよ」
そう言ってあたしを押し出し行ってしまった。
夕弦の家を飛び出してどれくらい経っただろう。気づいたら土手に来ていた。星を見上げながら風にあたっていると、スマホが動いた。通知を見ると、ものすごい量の不在着信が。全て夕弦からのものだった。トークの開くと
『本当、ゴメンな。』
『今どこにいるんだ?』
『迎えに行く。』
『雪と魁心配してるぞ!』
『大丈夫か??』
と、メッセージがずらりと並んでいた。申し訳なく思い、なにか返信をしなくては、そう感じたがなんて送ったらいいかわからなかった。とりあえず、
『あたしこそごめん。大丈夫だよ。雪と魁のこと迎えに行く。あと1時間くらい預かっててもらえるかな。』
と送った。まだ直ぐに行く気にはなれず、もう少しここにいることにした。