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昔からかわいいものが好きだった。
天使のはねとか、リボンとか、ハートとか、星とか、いろんなかわいいもの。
昔使っていた天使のはねのヘアピンを着けて保育所に行った。
年齢のお陰もあって先生と家族には「かわいい」とたくさん褒められて嬉しかった。
だけど、一部の同級生は違った。
「なんで男の子なのにかわいい物着けてるの?」
「おかしいよ」
「にあってない 」
「らしくしなよ」
そう言われた。
だけど、そんな言葉より断然褒め言葉の方が多かったから気にしていなかった。
中学生になったある日。
まだ僕はかわいいものが好きで、かわいい筆箱、かわいい仕草、かわいいお菓子が大好きだった。
その日、僕は買って貰ったばかりのかわいい筆箱を持って登校した。
褒められるかな、かわいいっていって貰えるかな、なんて思っていた。
ただ同級生から返ってきた言葉は自分の理想の真逆だった。
「あってないね 」
「お前もう中学生だろ?そういうの卒業しろよ」
「女子みたい」
「なんでそーゆーのばっかなんだよ」
そんな言葉ばかり浴びせられた。
それから その筆箱を持つのは辞めた。
気付いたら僕は陰湿ないじめを受けるようになっていた。
自分の掃除場所の掃除用具がなくなっていたり、砂をかけられたり、
食欲がそこまでないのに一気食いを強いられたこともあった。
ただ、いじめかどうか怪しいラインだったから徐々になくなっていった。
そのときのことは彼がよく教えてくれたから自分ではうまく思い出せない。
中学二年生の10月23日。
その日は体育があって、ペアを組まなきゃ進めないタイプの授業だった。
いつも通り、余り物で組まされるのかと思っていたら、彼が僕に声をかけてくれた。
「ほとけくん、やっけ?ペアなんやけど一緒に組まへん?」
彼は転校生で、大阪から引っ越してきたらしい。彼自身エンターテイナーのような存在で周りにはよく人がいた。
そんないわゆる陽キャの頼みを断れるほど僕は強くないから断れず一緒にペアを組むことになった。
それから沢山話すようになって、僕は彼と常に一緒にいるようになった。
その代わり、彼は輪から外れていった。
白「なぁなぁいむくん。高校どうする?」
水「んー、まぁある程度はイメージついてるよ。初兎ちゃんは?」
白「んー、、僕はイメージつかんくてさぁ?そこまで決めてない(笑)」
僕と彼………初兎ちゃんは中三になり、そろそろ高校についても考える歳になった。
白「ん~…僕ここにしよかなぁ」
僕「ここ?結構近いとこだね」
白「そーそー!近いし偏差値も低めやから僕でも入れるかなぁおもて♪」
水「……じゃあ、僕もそこ入る」
白「え??それ大丈夫なん?」
水「なにが?」
白「いやだっていむくん頭ええやろ?もっと上に行かんくてええん?」
水「…別に、特に行きたいとこもなかったし」
白「…まぁええか!!ならいむくん!」
水「ん?」
白「勉強教えてください」←土下座
水「…しょーがないなぁ、(笑)」
僕はそういいながら笑った。
第一志望の高校を書いた紙を隠しながら。
血の滲む努力(初兎ちゃんの努力)の末、なんとか志望高に入れた僕ら。
高校でも、僕らの関係は対して変わりはしなかった。
初兎ちゃんの周りには人がいて、それでもきみは僕といてくれる。
そのせいで、また初兎ちゃんは人の輪から外れていってしまった。
初兎ちゃんに聞いた。
「どうしてわざわざ僕といてくれて、みんなの輪から外れてるの」と
初兎ちゃんはこう答えた。
白「んー、中学の時もそうやったんやけどさ?」
「僕引っ越してきたばっかりのときは馴染むのに必死で、輪の中にいる人の意見に逆らったら輪の中にいれなくなるから、頑張って耐えてたんよ」
「そんで、輪の中にいた人がいむくんはやばいやつだーって言ってたんよ」
「僕へーそうなんやーっておもて正直あんま近付かないようにしとった。」
「でもさ、あのペアになった日。考え方が変わったんよ。」
「この人全然変じゃないやん!!なんやあいつら!!ってな!」
「やから僕は噂を信じへんし、あんな奴らといたないと思っていむくんといるんよ」
「僕はいむくんだけでええんよ 」
今なら言えると思った。 二年間、陰ながら君に向けてきたこの感情を。
水「…しょーちゃん、」
白「ん?」
水「僕、しょーちゃんのことすき」
白「、!!ありがと♪」
白「僕もいむくんのことすきやで♪」
白「親友やしな♪」
水「……うん。僕もだよ」
変に入れ違ってしまった僕ら。
彼は鈍感で、罪深い人。
僕らは成人して、シェアハウスをするようになった。
水「ねーねーしょーちゃん」
白「ん?なぁに?」
水「今日映画見ない?これとか、」
白「お!ええやん!!」
彼の肩に僕の頭を預ける。
少し意識したけど、彼は気付いてない。
彼はどう思うだろう。中学からの友達で、シェアハウスもしている相手から恋愛感情を抱かれているなんて。
バレてしまってもそれでいい。
きっと彼は、優しく受け止めてくれるから
だからどうか今だけは、
夢が覚めないように。
Dream’n Boy ~完~