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一つ屋根の下、地雷注意報

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一つ屋根の下、地雷注意報

12 - 第十一話:「話すことも、別になくて」

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2025年05月09日

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次の日。朝起きたら、もう雨は止んでた。


窓の外は曇ってるけど、風だけは気持ちいい。

俺はリビングでぼーっと牛乳を飲んで、

るかはソファに寝転がってスマホを見てた。


「……」


「……」


特に話すこともなかった。


昨日みたいに笑いあったり、

何か一緒にやったりもしない。


べつに、仲が悪いわけじゃない。

ただ、本当に何も起きない日だった。



昼すぎ。

俺はなんとなくスーパーに行って、

適当に冷凍食品を買った。


るかは「別にいらない」って言って、

結局あとで俺の買ったカップラーメンを半分食った。



夜。

テレビをぼんやり見ながら、二人でアイスを食べた。


音も、会話も、ほとんどなかった。


でも、

その沈黙が、やけに心地よかった。



ふと、るかがソファにごろんと寝転んで、

片手で顔を隠しながら言った。


「なんかさ」


「うん」


「……この生活、つまんないのかなって、たまに思う」


「そっか」


俺はそれ以上、何も言わなかった。


るかも、

それ以上、何も言わなかった。



そのまま、

夜は静かに、ただ流れていった。


俺も、るかも、

何も壊さないように、ただ呼吸をしてた。


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