「 … す、すみません 、」
謝るばかりの私を呆れたように見つめる中国さんは私の胸ぐらを掴み 、
「 不要得意忘形 」と言葉を私に投げた。
*調子に乗るな* 私は彼とすごした時間があるため中国語が分かることができた。
「 ごめ 、なさ 、」
「 謝るだけあるか 。ハッ 。日本はすぐ謝るあるよな。
それでもう済めばいい。謝ればいいとでも思ってるあるか??
自分がどれほどの人に迷惑をかけているかも知らないで 、
謝って 、罪を償ったつもりでいるんじゃねぇある 、
お前だけ楽になってんじゃねぇあるよ!!!」
… どうすればいいんでしょう 、
謝ることしか私には出来ない。
その場の空気を読んで発言を慎むことしか出来ない者に 、
そんなに難しい問題を問いかけないでください、
私は 、どうすれば良いのか 、分かりません 、
何も言えなくなり 、目を逸らしてしまった。
それが彼の気に触れてしまったのか 、彼は私の頬を平手打ちをした 。
「 ッ 、」頬がじんと熱く重かった 。
右頬の頬を右手で抑えた 。震える手が頬で感じられた 。
手のひらは少し冷たく 、ブタれたところには気持ちが良かった 。
涙が出そうになるのを耐えるために下唇を噛んだ 。
ジンと痛む 。頬と、唇に刺激が行く。
中国さんは私を抱きしめた。
嗚呼 _ ここは 、あの時見た時よりも 、
暖かかった _ 。
「 中国さ 、 」彼の名前を呼ぶも、彼は私の後頭部を撫でた 。
少し 、このままで _ ゆっくりと目を閉じた 。
いつの間にか寝てしまっていたみたいで、
気がつけば皆さんは帰っていた 。
「 … ぅ” 、あ ”、 」泣いては行けないはずなのに、
馬鹿ですよね 。分かってるんです 。
私はずっとみっともない 。
「 起きたか 。 」
聞きなれた声 。それはあの夜、電話口から聞こえた落ち着く声 。
「 ッ、あ 、すみません、
お見苦しいところを… 。
迷惑をかけてしまい 、す、…
… 私は なんと言えば 正解なんでしょう 、 」
「 … ありがとうでいいと思うぞ 。」
「 ありがとう… ですか、?」
「 … 俺はそれだけで凄く嬉しいんだ 。」
彼の方が年下なのに、どうも落ち着いていた。
私としたことが 、情けないですね 。
年下に教えて貰っては恥晒しそのものです 、
「 … ありがとうございます 、」
ドイツさんは微笑み 、私の頬の冷えピタを取った。
「 大阪が貼ってくれたんだ 。もうぬるいだろう。
付け替えよう 。」
「 … 今 、何日ですか 、」
「 …… 知ってどうする 。」
「 … 会社に無断欠席になってしまっているので 、 」
「 ん。それはいけないな 。」
「えぇ。ですから 、連絡しなければいけないのです 。」
近くにあったスマホを手に取り会社に連絡をした 。
「 今の今までご連絡ができず、
申し訳ございません」と送ると会社の方からの返信は驚くまでに早かった 。
「 君か国じゃなかったらクビにしていたよ。
国としての意義が薄れているんじゃないのか 。
この恥さらし 。俺たち国民にも恥を晒す気か。
お前が国でこっちは迷惑だ 。
意識をもう少し心がけてくれないか 。」
「申し訳ございません」
「 謝ればいいという問題じゃない。
資料もできていないし、
会議にも出てないし 、
世界会議にも無断欠勤 、
どうしたいのかわからない。
また鎖国でもするつもりなら、会社から出ていってくれ 。」
携帯を閉じ、左手腕をぐっと爪で引っ掻く。
痛い。痛みは感じるくせに 、どうして私は
「 ッ 、ふふ 、あははッ 、」
笑うしか無かった 。もう 、悲しいとか、辛いよりも、
笑うことしか出来なくなった。
「 どうした。日本 、?」
「 ッ 、ふふ、ッ 、はははッ 、ッう 、あはッ 、」
「 …… 日本 、」
「 ふふ 、ッ 、ドイツさん 、
私はッ 、もうどうすればいいのか分かりません
私はどうして国として生まれたんでしょう 、?
何故私なのですか 、?
時には神として崇められ 、
時には物の怪として除け者にされ、
時には全てを託されて 、失敗すれば 、
直ぐに叩かれる 、
私はッ 、時代について行くことが出来ません 、
早すぎるのです 、私には、時代の速さに着いて行けません 、
甘ったれたことを口にしていることだって知っています 、
私だけが辛い訳では無いことも知っています 、
貴方だってそうでしょう 、分かってます 、
このことは明日にはもう忘れていてください。
ですが 、今だけは弱音を吐かせてください 、
迷惑に思いましたら耳をお塞ぎください 、
ッ ……
私に逃げ場をください 、
亡くなった方々を羨ましいと思いたくないです、
思いたくないのです、しかしそう考えてしまう、
痛いのに、すぐに治ってしまうこの身体が嫌いです、
辛さだけはすぐ治らないくせに。
この国の、少しの変化で私は痛くなる。
不景気の時なんて 、動けたものではなかった、
貴方だって 、ほかの方々だって感じることでしょう、
謝ることしか出来なくなる優柔不断な、この性格が嫌いです、
よくお褒めの言葉を皆様からいただきます、
優しい と 。私は優しいのではないんです、
空気読んでいるだけなんです 、
自分の意思がないのは弱いからです 、
私が … 本当の私が … 、
日帝なら …… 迷惑などかけなかったはずなのに、
私ではなく 、日帝だったら 、
この世は少しは良くなったのでしょうか 、?」
「 俺はお前が日本で本当に良かったと思う 。
お前の意思は 、もうあるんじゃないのか ?
探せば見つかるものだ 。
俺らはお前の意志を知っている 。
次はお前が知る番だ 。
お前が優しくないと言い切るのは
日本が、否定しているからだと思うぞ 。
だって、お前は 、こんなにも傷ついているはずなのに 、
国民に八つ当たりをしたことがないだろう?」
コメント
7件
いい話です!なんか泣けてきました…続き待っています。
初コメ失礼します! なんかほんといろんな感情が込み上げてきて1話から一気読みして泣いてます😭💕 めちゃめちゃすきです🥹🫶🏻️💓
1コメ!日本可哀想すぎ、(´;ω;`) ドイツさんめっちゃいい事いうやん!! 今回も最高でした!!!!⟡.· 続き待ってまーすっ!⟡.·