〔 五条side 〕
この話を聞いたとき、言葉がでなかった。
まだ10代の学生がこんな重い人生を送っていると知らず、
勝手に引き離して、自分勝手にも程があった。
目の前で寝ている此奴は、孤独という文字しか知らなかったと思うと。
自分に嫌気がさす。
五条 「 もう、絶対1人にさせないから。 」
それは本音であり、呪いとなった。
花奈 「 …… 。 」
頭がボーっとする。
お腹空いたな、
あれ、五条は?
花奈 「 五条……? 」
辺りを見渡してもどこにもいなかった。
なぜか背筋が凍った。
どこに行ったの、五条。
立とうとするが、熱のせいか体が思うように動かなかった。
熱の苦しさもあるのか、涙がゆっくりでてきた。
花奈 「 1人にしないで、 」
「 おい! 」
床に這いつくばっていると、扉のほうから声がした。
顔を上げると、
五条 「 バカ、安静にしてろって。 」
花奈 「 五条……、! 」
駆け寄って、しゃがんでくれた其奴 。
私は、心底安心して思わず飛びついた。
五条 「 どこ行こうとしてたんだよ、 」
花奈 「 起きたら1人だったから、五条がいなくなったかと思って。 」
すると、大きく安心するような手が背中を優しく叩いてくれた。
五条 「 ごめん。起きる前にお風呂入ろうと思って、ごめんな、1人にさせて。 」
確かに、少し髪が濡れてる。
乾かさずに来てくれたんだ。
今の私、超めんどくさい女じゃん 。
でも、今この瞬間が幸せ。だからもう少しこのままで。
五条の温かさに、心が温まる。
いつの間にか、眠りについていた。
花奈 「 …… 」
もう朝か、
五条 「 スゥ スゥ 」
右手が重いと思ったら、五条だったのか。
隣で寝ている美男。
此奴、ほっんとイケメンだよなぁ。
顔整いすぎだろ、
五条 「 ……ん、 」
花奈 「 おはよ、五条 」
五条 「 おはよ、花奈 」
コメント
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続き出してくれてめっちゃ嬉しいです!