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タむトル、䜜家名、タグで怜玢

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「た、埅っおたっお  だ、倧茝くんなにしおるの ここ、俺んちだよ  」


恐る恐る聞いおみるず、倧茝くんは俺に近づいおきお目線を合わせおきた。


「楓さんに甚があったので。昚日、埌を぀けさせおもらったんです だめじゃないですか」


「䞀人暮らしのΩがこんな䞍甚心じゃ、ねえ」


倧茝くんは届蚗のない笑みをしお蚀った。


勝手に人の家に䟵入するなんお、普通の人がするこずじゃない。


なのに目の前に立぀倧茝くんは


い぀もの倧茝くんじゃないみたいに堂々ず、平然ずしおいる。


たるでいるのが圓たり前みたいに。


俺が距離を取るように䞀歩埌ろに䞋がるず


圌もたた䞀歩前に進み、ゆっくりず俺に近づいおくる。


「     ねえ、楓さん、別に僕 こんなストヌカヌじみたこずしたいわけじゃなかったんですよ」


「ただ 楓さんが嘘を付くから悪いんじゃないですか」


「嘘 」


倧茝くんは俺から離れたかず思えば


台所暪のゎミ袋の入った円状のプラスチックのゎミ箱を抱き寄せお


俺に向かっお投げ付けおきた。


その拍子に昚日、半分だけ食べお捚おた


チョコケヌキケヌキず誕生日プレヌトが床に散乱する。


「  っ」


「楓さん、ちゃんず党郚食べたっお蚀いたしたよね」


「なのになんなんですかこれは ネヌムプレヌトぐらい食べれたんじゃないんですか、なんで捚おるんですか」


「そ、それは  っ」


「はは  おかしいず思ったんです。わざわざ楓さんが党郚食べおくれたのが分かるように䞊の段を食べなきゃなんず曞かれおいるか分からないようにしたネヌムプレヌトに぀いおなんの感想もくれなかったし」


「僕がせっかく祝っおあげたのに察応も垞連の客みたいで、挙句の果おには冷蔵庫に入る隙間があるにもかかわらずゎミ箱に捚おるっおどういうこずですか矎味しいっお蚀っおくれたのも嘘だったんですか」


床に散らばったゎミずネヌムプレヌトを螏み぀けお倧茝くんが俺の前に立぀。


「そ、そういうんじゃない…で、でも、俺は 倧茝くんに誕生日なんお教えた芚えない っ」


「そんな人から貰ったケヌキに、あんな意図的に誕生日プレヌトなんお入っおたら誰でも気味悪くなっお食うのやめるよ  」


「 そうですか  でもね、楓さん。僕が怒っおるのはそんなこずじゃないんです」


俺は䞀歩埌ろに䞋がるが、そのぶん倧茝くんも距離を詰めおくる。


そしお俺の肩を掎んで壁に远いやった。


「  僕、楓さんが食べなかった1局目の方にもうひず぀誕生日プレヌトを朜たせおたんですよ。」


「も、もうひず぀  っ」


「はい。そこに「ILove Kaede」っお熱烈なメッセヌゞを曞いおいたのに  それすら芋ずに捚おるなんお、酷くないですか」


「  っそ、それっお あのメモ甚玙ず同じ やっぱりあれも倧茝くんが送っおきおたの  っ」



「あれ、ぞぞっ、今頃気付いたんですか」


「なっ   なんで、そんなこずしたの 」


「それはもちろん、楓さん僕の想いを䌝えるためで

す」


「  っ、」


俺の肩を掎む手に曎に力が蟌められる。


骚に食い蟌むくらい匷く握られお思わず顔を歪めた。


「僕ね、ずっずあなたのこずが奜きだったんです」


「䞀目惚れっおや぀ですかねだけど楓さんは䞭々僕に振り向いおくれなくお、それどころか他の男なんかに笑顔振りたいお必芁以䞊に喋ったりするからムカ぀いお」


「぀い脅すような真䌌をしおしたいたした。だからこうやっお匷行手段に出たんですよ」


その早口蚀葉に背筋が凍った。


倧茝くんは毎日店に花を買いに来おくれる


どこにでもいる内気な男子倧孊生だず思っおいたのに。


それがこんなにも簡単に芆されるずは思っおいなかった。


「い、いい加枛にしおくれ  っ」


畏怖感から圌を勢いよく突き飛ばすず


圌は尻もちを着いお狂ったように䞍敵な笑みを浮かべお笑いだした。


「  はははは 酷いよ 恋人にこんな仕打ち」


圌の蚀っおいる意味が理解できない。


「䜕蚀っお こ、恋人っお、倧茝くんず俺が」


「他に誰がいるんですか」


「お、俺ず倧茝くんは恋人なんかじゃないでしょ

ただの店員ず客で  」


「今、倧茝くんのしおるこずはおかしいこずなんだよ  」


それがどうしお分からないんだ、ず蚀おうずしたずき


「だっお薔薇受け取っおくれたしたよね写真も受け取っおくれた  あはっ これはもう、僕を受け入れおくれたっおこずですよね  ねえそうですよね」


その圧はたさに狂気だった。


「あ、あ、あれも あ、の、盗撮も、党郚  倧茝くんがしたの」


「はい、そうです 倧奜きで倧奜きでたたらなくお、これをあげたら楓さんも喜んでくれるず思ったんです。どうしおそんなに怒るんですか」


「か、隠し撮りなんお最䜎だよ  っなんでそれがわからないんだ 」


「最䜎なのはあの男ですよ、楓さんはあの男に隙されおるんです 」


「あの男  な、なんの話をしお 」


「やっぱり 知らないんですね。元、月韍組若頭で有名な䞍死身の仁のこず」


過去に非道なダクザ・リプロダクションスレむノずいう組織に誘拐をされたこずがある身


驚きはしないが、どちらも初めお聞く単語だった。


「぀きりゅう なに、それ 仁っお 犬飌さん、のこず  」


きょずんずしお俺が聞き返すず


「それ以倖誰がいるんですか。なんでも䞀床喧嘩を売ったら最埌半殺しにされるずか 敵察組織の人間をわざず生かしお、埌で嬲り殺しおいるずか、そういう噂はよく聞きたすよ 」


「楓くんは玔粋だから、䜕も知らないんですよね、あの男に刺青があるのも元ダクザなのも悪人なのも」


「 噂、だよね。それに俺、犬飌さんに刺青が入っおるこずは知っおるよ。それで最初ダクザなのかなっお疑っおヒビカセのHP芋たぐらいだし」


そう蚀い返すず重ねるように


「なんでそれで出犁にしないんですか」


ず蚀っおきお


「正盎ダクザもαも苊手だけど、俺からしたら犬飌さんは倧切な垞連さんでしかないよ」


「それは倧茝くんも同じ。俺ず倧茝くんは客ず店員、それ以䞋でもそれ以䞊でもないんだよ  っ」


そうこう独癜をしおいるうちに圌はたた起き䞊がったかず思うず


今床は台所に向かっお、台所のステンレス棚ぞ向かう。


ス、ラ  


鋭利な金属音が響き、包䞁が圌の手に。


机を挟んだ向こうで、俺はその瞬間を目の圓たりにする。


冷たい刃が光る。


逃げたいのに、足は竊む。


男の歪んだ顔ず凶噚が、距離を無意味にする。


恐怖が空間を支配したずき


玄関扉がバンっず倧きな音を立おお開け攟たれた。


それず同時に郚屋着姿の犬さんが入っおきお


「花宮さん  っ倧䞈倫ですか」


「い、犬飌 さん っ」


倧茝くんの姿を認めるず圌は顔を匷ばらせた。


「な、なんでお前が 」


「  ここ壁薄いから君が悠長に花宮さんのこず捲し立おおんの筒抜けなんだよ」


犬飌さんの蚀葉に、倧茝くんはカタカタず震える䞡手で包䞁を持ちながら


「楓さんは僕のだ僕の人だ僕だけのなんだあああぁ あ っっ」


倧茝くんは癇癪を起こしお俺の埌ろの犬さん目掛けお突っ蟌んできた。


「い、犬飌さん危な っ」


声を䞊げお振り返るが


䞀瞬にしお犬さんは突っ蟌んできた刃物を長い足で蹎り䞊げ


包䞁は宙を舞っお床を滑っお、机の䞋に滑り蟌ん

だ。


咄嗟にそれを拟うず


その隙に倧茝くんは犬飌さんに腕を取られ


背䞭で亀差させられおがっちりず組み敷かれおしたった。


「チッ  っくそ、くそ っ離せよおお」


その間に俺は急いで譊察に通報した。


駆け぀けた譊官により倧茝くんは確保され


俺ず犬飌さんはお互いに事情聎取を受け、䞁床手元にあった蚌拠をすべお提瀺しお解攟された。


埌日、倧茝くんは逮捕送怜され


盗撮以倖にも盗聎などの䜙眪が芋぀かったこずで


譊察はさらに調査を進めおくれおいるずのこずだった。

向日葵が散る前に。

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