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やまたくだぁ~! まじで二人の会話すぎる...再現度高いっすわ!そろねむもちゃんと二人の性格入れてて神!♡1000失礼します!続きも待ってます!
お 、s r 彡 と n m 彡 出てきましたか 👀‼️ 射撃 とかで t k 氏 とか n m 彡 は 天才すぎる 🫶️💗 小説 の 会話 での 繋げ方 が マジ 天才 なんですよね 🙄 💞 次も楽しみに待ってます ✨💕
ねむろside
今日はそろもんさんとメメリ国の隣の隣の国
D国が不穏な動きをしているということで旅行客を装ってスパイに来ていた
そろ「あれみろよねむろ!でっけぇアイス!」
ねむ「いやいやそろもんさん、今回は旅行じゃなくて仕事…ホントだデケェ…」
しっかり仕事をしなければという意思はあるのだが
メメリ国とはまた違う雰囲気に若干楽しんでいるのも否めない
アイスを片手に外周あたりを中心に回っていく
こういうときは軍人や一般兵が多いところに近づいて噂話でも盗み聞きするのが今の最適解だ
そろ「ん〜なんか上が揉めてるって話ばっかだね、俺飽きてきちゃった、あっちのゲーセン行ってもいい?」
ねむ「駄目ですって、もうちょっとその揉めてる派閥くらい調べてから…」
そろ「でもあそこFPSの台多そうだよ」
FPS、聞き慣れた大好きな単語に少し言い淀む
ゲームはしたいが今は仕事
いつまでもごねているそろもんさんを叱咤しながら歩を進めようとする
そろ「わかった!上層部の情報ちょっと集めればいいんでしょ?夜に城に忍び込めばいいじゃん!その時はちゃんとやるからさぁ!」
だからそれまでは遊んでいいでしょ?
そう言いたげにこちらを見てくる
確かにそろもんさんの言うことも最もだ
上層部の情報が欲しければ貴族はびこる王城に忍び込むのが一番手っ取り早い
このまま外周を歩き回って真実かどうかも定かじゃない噂話を集めるのは非効率だ
時間もまだあるし、そちらのほうが確実性もある…
だがリスクが高い。万が一捕まってみろ、メメリ国は速攻で宣戦布告を受け、
俺達スパイの情報も届かず前情報無しでいきなり戦争を仕掛けられる
いくら強い人たちの集まりとはいえ危険すぎる
無謀な挑戦は国を背負う一員としてあまり推奨したくない
そろ「でもさぁ〜それ俺達が捕まりっぱなしじゃなきゃいいってことだよね?」
そう口を開いたそろもんさんが珍しく饒舌で喋りだす
そろ「捕まっても脱獄しちゃえばいいし、
てかそもそも見つからないように忍び込んで、
情報は得られなくても最悪会議室かなんかに盗聴器仕掛けるだけでもいいじゃん?
ならノーリスクハイリターンだよねむろ!」
ねむ「でも…ちゃんと働かなきゃ…」
そろ「いいじゃん!ほらほら俺ねむろのスーパーエイム見たいなぁ〜…仕事は隠密なら夜の方が捗るし…日没まで…ね?」
気づけば、目の前の画面には「WIN」の文字
そろ「やっぱ狙撃じゃねむろには勝てねぇわ〜!」
隣には悔しがっているそろもんさんがいて
僕の手にはプラスチック製の簡単なライフル銃が握られていた
騒がしいゲーセン特有のけたたましい音が沢山が混じったBGMが耳に入ってくる
ねむ「あ〜…今何時っすかね」
そろ「ん〜?まだ四時だね、もう一時間くらい遊んでから出ようぜ」
ねむ「そっ…すね…」
もういいや、五時から仕事するし、今は遊んじゃおう
ねむ「じゃ、もう一戦やりますか」
すると隣の台から何かを叩く大きな音がなった
??「あ”〜!!!もうお前に勝てへんのほんまムカつく!!!」
??「残念だったな俺にお前が勝とうなんざ100年早いんだよバ〜カ」
長身のライフル銃を持った緑髪の人が
短身のライフル銃を持ったオレンジ髪の人を煽っている
画面には恐ろしいほどのスコアの数字
月で更新されるベストスコアを桁ごと超えるスコア
それが2つも並んでいる
そろ「ヤバ…つよ…」
ねむ「すごいっすね…」
俺達が思わずそう呟いてしまうほどには二人は強かった
??「もうええわ!次はあっちの落とし台な!」
??「は?それは運の差とかあるだろうが実力でかかってこいよ」
??「運も実力のうちですぅ〜!」
そうお互いに煽り合いをしながら二人は嵐のように去っていった
ねむ「…俺達も落とし台行きます?」
そろ「いいね面白そう」
手に握っていたライフル銃を定位置に起き、
俺とそろもんさんはあの二人が去っていった方向に向かっていった
落とし台対決の結果は引き分け
お互いほぼ同じタイミングでコインが尽きた
そろ「あ〜あ、ほんとにむじぃなぁこれ」
ねむ「多分うまくハマればめっちゃ取れるゲームなんですけどね…」
うだうだと空っぽのコイン入れのプラカップを手持ち無沙汰に弄びながら落とし台に肘を乗せて頬杖をつく
ゲーセンでしか見ない高い二人掛けの椅子はそろもんさんの座り方も相まって窮屈に感じる
するとすぐ真横にコインが山のように入ったプラカップが大きな音を立てて置かれた
??「お前ら暇そうやしこれやるわ」
??「こらお前初対面だぞ…すいません、俺等もうこのコインいらないんで良かったらもらっていただけると…」
さっきの強い二人組だ
そろ「え!いいんっすか!?こんなにもらっちゃって!」
そろもんさんが嬉々としながら二人組に聞く
??「まぁ俺等もう帰るしな」
??「コイン預入の上限超えちまったし…このまま腐らせるのも嫌なんで…」
ねむ「ゲームお強いんですね。お二人あの台にもいませんでしたか?」
そう言いながらさっきまでやっていたあのFPSゲームの台を指差す
??「嗚呼、あの時確かにいましたね」
??「まじで?全然覚えとらんのやが」
ズバッと言う人だなと印象を受けながら簡単に相槌を打つ
ねむ「あの時のスコアすごかったですね。なにかやってるんですか?」
??「まぁ昔にちょっと…」
そろ「へぇ〜!因みにお二人名前は?」
??「俺?俺は…」
せい「天才清太様や」
たく「拓人です‥すんませんほんとうちのバカが…」
月明かりも無い新月の夜
冷たい風が頬を刺すように吹き抜けた
普段着とはまた違い、黒尽くめの服に身を包み、できるだけ顔を隠した格好で
俺達は王城の針のように鋭い屋根の上
小さく息をつく音が高い空に吸い込まれていく
紺の空には銀の星星が散りばめられていてまるで上等なドレスの一部のようだった
そろ「んで…どこ?」
ねむ「知りませんよ、適当に探しましょう」
あまりにも無計画
そもそも計画なんてそろもんさんと遊び始めたときからとうに消えていたのだ
もうやけくそになってもいいだろう
ねむ「雪が…降りそうですね」
結果から言うと、流石に厳しかった
そろ「うへぇ…捕まっちまったよ…」
情報を手に入れはしたが最終的に捕まってしまった
暗く冷たい半地下の牢
外はまだ暗く、夜の帳が下りていた
暖を取る手段はなく、牢の前に設置されている松明だけが唯一の灯火
かじかんだ手で檻を掴み、脱出できないか模索していると、声がかけられた
??「やっと見つけた」
誰も居ない、虚空から声が聞こえる
強いて言うならば松明がメラメラと燃えているだけ
気配も見当たらない、本当に声だけ
最近聞いたような気がするし、なにか薬でも盛られてしまったか
??「…あぁ、そうだった」
一人で納得したように言うと、頭からゆっくりと姿が現れてくる
フードを外し、深緑の髪が顔を覗かせる
夕暮れ時に別れたはずの姿
ねむ「た、拓人さん…!?」
たく「ちょっと失礼するね」
そう言って、背負っていた革袋から自前であろうピッキングツールを使い
カチリカチリと鍵を合わせていく
「ごめんね〜鍵が盗めればよかったんだけど…っと、よし」
カチャリと鍵が開く音
そのまま優しく押せば頑丈な牢はあいてしまった
そろ「え…!?いやなんで…?」
俺達の至極当然な疑問に、少し微笑み
たく「ちょっと…ね?」
そう言いながら、牢の中に入ってくる
扉から出ないんだろうか
たく「看守が多いからそっちから出るのはリスクが高い。こっちのほうが効率的」
そう淡々と俺らの質問に答えていく
外につながる鉄格子から腕を伸ばし、手を振る
すると鉄格子の向こう側から明るいオレンジ色の髪が見えた
せい「で?」
たく「無事、荷物も確保済み」
せい「上出来、開けるから離れとけ」
そう言って鉄格子を掴む
せい「よッッッ…っと」
いとも簡単そうに鉄格子を外していく清太さん
バラバラと石レンガが落ちてくる
その一つが俺の手錠にあたり、大きな音を立てて割れた
そう、大きな音を立てて
たく「やっべッ…!山田早くしろ」
せい「わかっとるわゴミドリうっさいねん」
騒がしくなる牢前
急いで崩れた壁を登り空いた格子から這い出る
山田「逃げんぞ!乗れ!」
暗い色の小さな車に全員一気に乗り込む
山田さんがアクセルを全力で吹かし車を急発進させた
外が白み始めた未明の時だった
次回「湖畔の家にて」