3話
知らない場所への道
あの後杏とこはねは外が暗くなってきたから帰るね。と告げて帰って行った。
冬弥は残るといい今は2人きりの状態。
あんな事を言ってきっとただの迷惑だっただろう。
そんなこと分かってたくせに俺は…。
☕「彰人はこれからどうしたい?」
🥞「…これからって?」
☕「俺と一緒に家に帰ってくれるか?」
🥞「…冬弥がしたい方でいい。もう俺が要らないなら捨ててくれて構わない。」
☕「捨てるなんかするわけない。俺は彰人と帰りたい。一緒に帰ろう?」
🥞「…うん。」
結局は冬弥も見てくれない。
誰も見てくれない。
俺を見てくれない。
看護師「失礼致します。夜のお食事を持ってきました。無理しなくて大丈夫ですのでお好きな時間に食べてください。8時にまた取りに来ます。」
看護師「失礼しました。」
☕「ありがとうございます。」
🥞「(食べる気に…なれない、)」
☕「彰人。食べれるか?」
🥞「…今は食欲ない、」
☕「わかった。後で食べたくなったら言ってくれ。」
🥞「……………」
一生…食べたくなるなんてことは無いんだろうな、
☕「…彰人はすぐに無理をする。なんで頼るという選択をしてくれないんだ?」
🥞「…理由が理由だろ…。腹痛いとか…体調悪いとかなら頼った。けどこんなバカらしい理由で頼るも何もねぇだろ?」
☕「理由に頼る頼らないなんてないんだ。これからは絶対どんな理由でも頼ってくれ。全部受け止める。全部解決してやるから。」
こんな俺に優しくして何がしたいんだろ、。どうせ見捨てたい癖に、。
🥞「(眠いな、…このまま死にたいな…)」
🥞「すー…すー…すー…(寝)」
☕「…寝てしまったか?悪い夢を見ないといいが…」
☕「彰人なんてもういらない。出て行ってくれ。」
🥞「なんでっ…」
☕「今の彰人は憎い。太っていて気持ち悪い。」
🥞「痩せるっ!もうご飯なんて食べないからッ…!」
☕「うるさい。出ていけ。彰人なんて…」
☕「大嫌いだ。」
🥞「ッ…!」
俺がご飯なんて食わなければッ…俺が迷惑かけるからッ…死なないとっ…死んだら冬弥も喜ぶよね…?早く…
死なないと。
🥞「はッ…はひゅっ…はひゅっ…(過呼吸)」
☕「彰人!どうした?!彰人!ゆっくり息して。」
🥞「嫌だっ…死なないとッ…かひゅっッ…かひゅっッ…」
☕「(きっと悪い夢を見た。落ち着かせないとっ…)」
🥞「離せっ…!死なないとっ…!」
☕「死ぬなッ…。彰人は死んじゃダメだ!落ち着いて。誰も彰人の事なんか嫌ってない!死んで欲しいなんて誰も願ってない!」
🥞「ッ……」
☕「落ち着いたか?」
🥞「………(また迷惑かけて…)」
☕「ご飯でも食べて落ち着こう。ほら、あーんしてあげるから食べよう?」
🥞「…いらない。そんなのいらない!」
☕「流石に食べないとッ…」
🥞「嫌だ!(大声)」
☕「?!」
🥞「絶対そんなの食べないッ…」
☕「彰人…」
ガララ…
病院の先生「こんばんわ。東雲さん…だったかな?2人で話したいことがあるから一緒にお話してくれるかな?」
🥞「え…?」
病院の先生「青柳さん。今から部屋を出てもらうことは出来ますか?」
☕「はい。分かりました。失礼します。」
🥞「(俺何かしたっけ?なんもしてないっ…何がッ…)」
病院の先生「東雲さんはご飯食べたくないの?」
🥞「…コクン(頷く)」
病院の先生「そっか。なんで食べたくないの?」
🥞「…見て欲しいからッ…」
病院の先生「そっか。教えてくれてありがとう。じゃあ先生と約束してくれる?」
🥞「…?」
病院の先生「一日に1回は少しでもいいから食べる事。それと点滴を打つこと。約束できるかな?」
🥞「…嫌だ、」
病院の先生「なんでかな?少し難しいかな?」
🥞「そんなんじゃ…心配してくれないッ…」
病院の先生「そうだよね…。けど、ご飯を食べる東雲さんを見てすごいって成長したねってもっと見てくれるんじゃないかな?」
🥞「…ブンブン(首を左右に振る)」
病院の先生「(やっぱり難しいか…。でも点滴だけは絶対に刺さないと行けない。じゃないと死んでしまう…。)」
病院の先生「じゃあ、ご飯を朝昼夜少しでいいから食べるか、点滴を打つか。どっちがいい?」
🥞「(嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。絶対そんなのッ…嫌だっ)」
病院の先生「じゃあ後1日待ってあげるから青柳さんと相談してみてね。」
🥞「…コクン(頷く)」
病院の先生「ありがとう。じゃあ次は青柳さんとお話してくるから少し待っててね。」
🥞「…コクン(頷く)」
心配されるより褒められる方が…いいのかな、?
4話へ続く。
コメント
2件
彰人くんは褒められる方が似合うよおおおぉ!!今回も最高でした♥