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教会の聖職者たちが少年を囲い、彼は服をもらった。
肌の上から簡単に羽織るだけの布だが、貴族の使う上等品なので心地いい。
「これって伯爵家が使うやつ?」
「帝国の上級貴族が使っているものでございます、勇者様」
「陛下の服ってもっと高い?」
「聖帝陛下のお召し物はこの帝国の最高級のものを使っておりますので‥」
修道士は静かに告げた。
「じきに貴族のものが参ります」
「貴族?」
「背格好が近い子供を」
貴族の子供、自分と同年代だろうか?
「影武者にございます」
影武者とは、身代わりのことだ。
「俺の身代わり?」
そんなものが必要なのか?
「ねぇ、その子は騎士になるような歳じゃないんでしょ?」
子供は聖騎士にはならない、ならばなぜ教会はそんなことを?
「すべては御身のためでございます」
「俺のためってなんだよ!」
礼拝堂に叫びが反響する。
彼は怒りに震えた。
「魔王と戦うのなら俺一人でいいでしょ?」
帝国の敵は、俺が‥
「父子が引き離されることに迷いがお有りですか?神子よ」
「だってその子は‥」
「お気持ちには我ら皆、深く感じ入るところでございます、勇者様」
元老の決定は覆らない。
「そのお心を、神もご覧になっておりましょう」
「ねぇ‥」
「勇者様、我らが神子よ」
メガネを直して、彼は続けた。
「帝国最大の栄誉が、御身と共にあるのです」
#バトル
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