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-雪斗side-
雪「…ッは…ッ」
息が苦しくなって飛び起きる。
悪夢を見た。琴が死ぬ前の夢。
今何時だ。夜中の3時56分。
背中は汗でぐっしょりと濡れている。気持ち悪い。
今日の昼に僕らの秘密をはるちゃんたちに話した。
でもやっぱりあの空気の中、買い物行こうとはならずそのまま解散することになった。
そのお昼にはるちゃんたちに話した影響なのか、僕の夢にまで出てきた。
あのあとは確か…次の日に琴の死亡が確認され、連絡がきた。
すぐにお母さんと僕らは一緒に琴の家に向かった。
お通夜や葬式に出て、琴に別れを告げた。
原因は、何もわからなかった。
すべてが終わり、僕と蒼はずっと死んでいた。
顔も、心も。
数日経って僕と蒼宛に1通の郵便が届いた。
差出人は亡くなったはずの琴。
中身は手紙と1枚の写真。
その内容は琴の自殺の原因と、主犯格の名前と顔写真が添付されていた。
このとき、蒼と決意した。
絶対に、復讐してやると。
僕らはすぐ行動にうつした。
お母さんに頼み、琴が行きたかった高校に僕らが行きたい、と。
お母さんはこういう頼みを断る人じゃない。
もちろん、多額のお金がかかるのはわかっている。
でも、琴の家族にも感謝された。結果、周りの人に恵まれていたのだ。
中学は転校。
友達と離れるのは寂しかったが、そんなことは気にならないくらい琴を失った気持ちは大きかった。
中学卒業までは琴の家族が面倒を見てくれた。
高校にあがると同時に、蒼と二人暮らしを始めた。