(帰郷千衣沙)「そうね」
(帰郷千衣沙)「……」
(帰郷千衣沙)「少しだけ、お話しようか」
(帰郷千衣沙)「私が守り人として事務所に入った時、SnowManは6人だった。」
(帰郷千衣沙)「照太郎たちの生まれ変わりがジャニーズ事務所でSnowManとして活動していることを初めて知った。」
(帰郷千衣沙)「それだけで私は嬉しかった」
(帰郷千衣沙)「目黒さんと向井さんがジャニーズ事務所でJrとして活動していることは数年後から知った。」
(帰郷千衣沙)「私ね、芸能界に入った事を真都には言わなかった。」
(帰郷千衣沙)「心配させるから。」
(帰郷千衣沙)「塾があると嘘をついて」
(帰郷千衣沙)「仕事に行ってた。」
(帰郷千衣沙)「ある日、私がドラマを出ているのを見られて真都はとても怒った。」
(帰郷千衣沙)「どうして俺に言ってくれなかったの?って言われた。」
(帰郷千衣沙)「心配させるから。」
(帰郷千衣沙)「その一言で真都は泣かせてしまった。」
(帰郷千衣沙)「いなくならないで」
(帰郷千衣沙)「消えていかないで」
(帰郷千衣沙)「まだ幼い真都の言った時の顔は今でも、忘れられない。」
(帰郷千衣沙)「真一郎の時もそうだった」
(帰郷千衣沙)「私が妖怪退治の仕事で出かける時、真一郎は同じ言葉で同じ顔で泣いてた。」
(帰郷千衣沙)「……」
(帰郷千衣沙)「それから」
(帰郷千衣沙)「真都はジャニーズ事務所に入る事を知った時の私は……」
(帰郷千衣沙)「……」
(帰郷千衣沙)「嬉しいもあったが」
(帰郷千衣沙)「不安なこともあった。」
(帰郷千衣沙)「真都は人見知りだから」
(帰郷千衣沙)「私以外の人と関わることは全くなくて、これからどうしていくのか」
(帰郷千衣沙)「とても心配だった。」
(帰郷千衣沙)「その気持ちを抱えながら」
(帰郷千衣沙)「真都とともに中学に上がった。中学3年で真都はSnowManに加入することが決まった。」
(帰郷千衣沙)「昔のようにあの子たちと」
(帰郷千衣沙)「いれると思った。」
(帰郷千衣沙)「でも、現実はそう甘くなかった。目黒蓮、向井康二、ラウール」
(帰郷千衣沙)「3人のことを悪く言う人が沢山いた。」
(帰郷千衣沙)「その頃なのか」
(帰郷千衣沙)「私はちょくちょくSnowManの様子を見に行くようになった。」
(帰郷千衣沙)「3人の様子も他の6人の様子も含めて。」
(帰郷千衣沙)「……」
(帰郷千衣沙)「真都はまだ中学3年。」
(帰郷千衣沙)「その批判の雨を受けるのは」
(帰郷千衣沙)「かなりに辛かっただろう。」
(帰郷千衣沙)「あの子たちの生まれ変わりといっても歳は違う。」
(帰郷千衣沙)「真都は私と一緒に生まれ変わって来た。」
(帰郷千衣沙)「再びに昔のようになれたというのに」
(帰郷千衣沙)「あの時代と今の時代は」
(帰郷千衣沙)「こんなにも違うと」
(帰郷千衣沙)「思い知らされた。」
(帰郷千衣沙)「肉体的も精神的も限界だった真都の姿をそばに見ていた。」
(帰郷千衣沙)「……」
(帰郷千衣沙)「それでも真都は一所懸命に舞台を立ち続けた。」
(帰郷千衣沙)「仲間とともにいられた。」
(帰郷千衣沙)「ようやく私以外の人と関わった。そして、新しい友達も出来た。」
(帰郷千衣沙)「真都は目黒さんがいる。」
(帰郷千衣沙)「目黒さんはとてもお世話になっている。本当に感謝している。」
(帰郷千衣沙)「……6人から9人。」
(帰郷千衣沙)「その選択は間違ってない。」
(帰郷千衣沙)「SnowManを守るためなら」
(帰郷千衣沙)「私だったら同じことをするだろう。」
(帰郷千衣沙)「デビューをすることは」
(帰郷千衣沙)「9人になった時から」
(帰郷千衣沙)「感じていた。」
(帰郷千衣沙)「いつかはこの9人で」
(帰郷千衣沙)「デビューをするんだろうって」
(帰郷千衣沙)「私の勘が囁いてた。」
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