テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
類と別れ、自室に入る
時計を見ると12時少し前くらいだった
ノートを捲り、先ほどの店員さん、シライシさんが誰なのか調べた
「あ、いた」
緩めのウェーブがかかった黒髪に、星の装飾が散りばめられている、黄色い瞳の女性、白石杏さん
「呼び方は白石さん、クラスメイト…あの星はいつもつけてるんだ…」
クリスマスし仕様かと思っていたが、関係なかったらしい
「ふふっ、可愛い。妖精役…髪に星付けるのもありだなぁ」
妖精
クリスマス特別ショーの役
昔からずっと街を見守り、誰よりも街を愛しているキャラクター
あるところに、平和な街があった
煌めく星飾り、明るい人々、子どもの笑顔
…が、そこにはなかった
「ハハハハハ!いいねぇ、そうだ、クリスマスなんて無くなって仕舞えばいい」
そこにいたのは、黒い衣装を着たサンタクロース
クリスマスに何か恨みがある彼は、クリスマスを台無しにしようとする
それを、主人公の女の子と、本物のサンタクロース、そしてわたしが演じる妖精が力を合わせていつも通りのクリスマスを取り戻す物語
よくある話だけど、子供から大人まで楽しめる素敵な話
一見子供向けに見えるからこそ、大人にも刺さる結構深い話
個人的になんとなく懐かしいと思っている
昔、似たようなショーを見たのかもしれない
「こういうの、1番難しい気がするな」
1番難しいのは、妖精の1番の見せ場
偽物を説得するために偽物を追いかける直前のシーン、妖精は歌で背中を押す
言っていることはシンプル
『主人公なら大丈夫、信じている』という内容
それだけなのに、なぜか納得がいかない
妖精が愛している街をめちゃくちゃにされたのに、妖精は偽物を恨んでいる様子はない
「子供向けだから細かいところは気にするなってこと…ではないか」
どんどん台本の書き込みが増えていく
わからない
妖精は、何がしたいんだろう
偽物に、どうして欲しかったんだろう
「…わかんないや」
明日類…か、ワンダショのメンバーの子に聞こう。セカイの人たちでもいいかな
類以外の名前も、顔もわからない
同じ時間を過ごした仲間であるはずなのに
寂しさを覚えながら、台本を本棚に戻した
コメント
1件
バグ、直りました! ご心配おかけしました。いつも通り投稿していきます