FAMILY

赤愛され（えちあり

マフィアパロ

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桃）まさかこんな赤くんに会えるだなんて…笑

赤）こんなとは失礼だな？

これがほんとの姿だし

桃）じゃあ学校では猫被ってたんだ

赤）そ~ですよ

桃）クールな赤くんもかわいいね？

赤）ははっ…さてと、そろそろ終わりかな

この姿見られちゃったら困るからさ

赤）残念だけど、ここでお別れだね

遡ること2時間前

赤）ねぇ~長期休暇とかないの？

事務所のソファに寝転びながら、ボスである紫ーくんに問いかける

たくさんの資料を見ながら、椅子に座っている姿はボスそのものでいつもかっこよくて尊敬している

だが、そんなこと口に出すことは出来ないが

紫）残念ながらないね

あっさりと言ったあと、にやっと悪戯な笑みを浮かべながら言ってきた

紫）それが終わったら俺と一緒に寝れる権利を与えよう

赤）うわ~全然嬉しくない

紫）まぁたそんなこと言って、

あ~あ、ちっちゃい時は甘えん坊で可愛かったのに…

赤）そんな赤はもう存在しませ~ん

…あ~なんか頭痛い、

紫）仮病？それともほんとに？

赤）えへへ

紫）ほんとにしんどいなら休みなよ

赤）休んだら後々面倒臭いからさっさと片付けてくるよ

紫）…気をつけてね

赤）だいじょ~ぶ、大丈夫

行ってきます、

壁にかけていたコートを手に持ち、部屋を出る

薄暗い、長い廊下を歩いていると前から青い髪を揺らしながらこちらに走り寄ってきた

青）赤くんっ、

赤）青ちゃ~ん

次の瞬間勢いよく抱きつかれ、バランスを崩しかける

青）ぎゅっ、

赤）うぉ、

お得意のうるうる上目遣いで俺のことを見つめてくる

青）ねぇ、大丈夫なの…？

僕変わりに行けるよ、

先程の会話を聞いていたようで心配そうに聞いてくる

赤）大丈夫だって、それに青ちゃん今日休みじゃんか、

青）もし赤くんがいなくなっちゃったら、僕…

赤）居なくならないよ

青）もう一生ぎゅ~もちゅ~も出来なくなるって考えたら…

赤）心配しすぎだってば…笑

ぁ、俺そろそろ行くね

青ちゃんから離れ、歩き始めようとすると腕を捕まれた

青）ちゅ~は、？

赤）…舌入れないでね

青）それって入れていいってこと？

赤）違うわ、ほら、俺行っちゃうよ

青）ちゅ、行ってらっしゃい…

赤）行ってきます

赤）くっそ…雑魚の癖に手間かけさせやがって、

いつもより不調なせいか、時間がかかってしまい

おまけに怪我を負ってしまった

血の付いた頬を拭いながら帰ろうとした

がさがさ…

後ろから物音がして勢いよく振り返る

疲れが溜まって集中力が欠けていた

後ろに人がいることに気づかなかった

赤）…

物陰に目掛けて発砲する

ばんっ、！！

すると少しだけ、誰かが動いたような気がした

赤）隠れてないで出てきたら~？

今度はほんとに撃つよ？

そう声をかけたら、物陰から1人の男が出てきた

制服姿に、胸の前にバックを抱えながら

桃）ぁ、ははっ、

赤）なんでこんなところにガキが…

いまいる場所は何年か前に使われなくなった廃ビル

桃）近道してたら…ここにいて、

目が合った時、彼は目を見開いて、俺を指さした

桃）ぇ、赤…くん、？

赤）だれ？

桃）俺っ、桃！同じクラスの…！

そういえば居たな…なんて思いつつ

頭をかいてから、再び銃口を向ける

銃口を向けても、そこまで怯えない彼に少し驚きながらも口を開く

赤）もう話は終わった？

桃）うん、？

赤）この姿見られちゃったらさ、色々と困るから

見てしまった人間は誰であろうと容赦しない

だから、ごめんね

赤）残念だけど、ここでお別れだね

彼は泣いたり、驚きもしなかった

ただ、俺を見つめている

目を閉じて、引き金をゆっくりと引こうとすると彼が口を開いた

桃）…それ以外方法はないのか

予想外の言葉だった

俺は少し考えてから、ある提案をする

赤）君がうちに入れば、話は変わる

生きたいと思っているのか、それともなんのか分からないが、彼は俺の提案に間髪入れずに答えた

桃）入る

赤）へぇ…

んまぁ、そういうことで

赤）ようこそ、マフィアへ

俺はまた誰かを拾ってしまった

この後後悔することも知らずに…