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渡辺は、最近では何を食べても、サウナに行っても宮舘のことを考える。
あんなに人をしかも自分と同じ男を好きになれるんだ。
自分は結婚はおろか、恋愛にも向いてないと思っている。
人を好きになるって、どういう感情なんだろう?
渡辺には分からない。
宮舘は、幼馴染みでただそれだけで「好き」だなんて考えることすらなかった。
「抱かれる」と考えただけで怖くなる。
そういう身体に出来てない。
きっと怪我する。
好きな人を怪我させてまで「抱きたい」のだろうか?
渡辺の理解を超えている。
宮舘に、はっきり「嫌い」と言えたらいいが、「嫌い」じゃない。
グループのメンバーとして、いなくてはならない。
6人時代から一緒だった。
9人になってもいるのが当たり前だ。
これを刷り込みというのだろうか?
渡辺は宮舘が気になり始めた。
「好き」とかではないが、そばにいないと不機嫌になる。
誰かと仲良くしていると、「何だよ」と思ってしまう。
渡辺ー涼太、俺のそばにいろ。
宮舘ー翔太・・。
渡辺ー好きとかじゃないけど、俺だけ見てろ。
宮舘ーいいの?
渡辺ー何だろうな、この気持ち。
宮舘ー好きってこと?
渡辺ーバカ言え、そんなんじゃない。
宮舘ーじゃあ何?
渡辺ー分からん、けど俺を好きなんだろ。
宮舘ー翔太の気持ちが何か知りたい。
渡辺ー俺が知りたいわ。
気持ちの正体が分からぬまま、宮舘を自分に縛り付ける。
傲慢だと思う。
だが、自分を見て、自分だけを好きでいろと思ってしまう。
もしかして、これが「恋」なのかと思い始めたのが、宮舘をそばに置いて半年後。
いやいや、そうじゃないと思うけど宮舘は相変わらず渡辺に「好き」と言い続ける。
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