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第二話。
幼tn side
まだ、ここでの生活は慣れない。
他の、一般兵の人たちと初めて会ったとき、怖かった。
みんな筋肉すごくて背が高くて。
でも優しい人たちばっかりだった。
僕は、戦争とか、軍事のこととか勉強した。
勉強とかは元々好きな方やったから。
ほんまにこの国には感謝しとる。
僕に「幸せ」をくれた人たちに。
tn side
zm「なぁなぁ!トントン!」
tn「ん?」
zm「書類出来たから置いとくな!」
tn「おう。また訂正箇所とかあったら直しとく」
zm「ええん?ありがと!トントンはすげぇなぁ。なんでも出来るやん!」
「トントン君はすごいね!なんでも出来て!」
tn「……え」
zm「ほんまに尊敬する!」
tn「…ぁ。うん…」
…ぇ
俺の頭の中で聞こえたゾムの会話に割り込んできた声。
あの声は、俺の昔の友達。
ゾムとおんなじこと言ってた。
なんでもできるね!
って
でもそれからそいつは…
だんだん無視してきた。
みんなも
いつか…
いや、あいつらに限ってそんなことはない…けど
もしそうだったら
俺は…
また笑われる
また無視される
あいつらに言われるのは嫌だ。
俺の初めての心からの友だったから。
ut「あ、!トントーン!!」
tn「ん?」
ut「ここさ、文章の意味わからんねんけど、教えてくれへん?」
tn「ああ、ここな。俺の書き方が悪かった。ここはな、〜〜ってことでよろしく」
ut「そうゆうことね。トントンすげぇな。ありがとう」
tn「…ッ。…お…ぅ」
駄目だ。
言葉を疑ってしまう。
本当にそう思ってるのかって。
信じたいのに。
信じれない。
俺は…
ut「なあ!トントン⁉︎」
tn「…ぇ?あ。なに?」
ut「お前大丈夫か?最近様子がおかしいけど。なんかあった?」
tn「…。ぃや。…なんもないで」
ut「ほんとー?そうならええけど」
…
言えば良かったんやろか
ut side
ut「…あいつ。絶対なんかあるやろ」
おかしい。
絶対おかしい。
トントンがあんなたじたじするわけが無い。
もっとちゃんとバシッって言いたいこと言うタイプやのに。
…理由はなんや?
トントンがあんな苦しそうな顔する理由は。
いつもにこにこして、楽しそうな人やのに。
トントンが悩んでる。
僕がなんとかしんと。
1日後
片手に書類を持ち、コンコンと書記長室をノックする。
ut「トントーン?」
…
静寂。
おかしいな。
だいたいトントンは書記長室におるはずやけど。
ut「入ってええ?」
ドアノブに手を掛け、ドアを開く。
人の気配はせず、いつも座ってる椅子にトントンの姿はなかった。
しかしいつもは机の上にある書類が散らばっていた。
違和感を覚え、椅子に近づく。
ut「……ッ。とん…とん?」
そこには腕から血を流したトントンが地面に倒れていた。
そこから、騒がしかった。
まず、爆速でやってきたしんぺい神がトントンを医務室へ運び、手当てをした。
みんなは一旦、医務室の外で、しんぺい神の報告を待った。
みんなそわそわしていた。
そらそうだ。
いつもあんな元気なトントンがぶっ倒れてたなんて。
sn「みんな…!」
『どうやった⁉︎』
sn「命に別状はないけど…。トントン、自傷行為してたみたい」
ut「…え?」
sho「うそ?」
ci「トントンが?」
sn「うん。倒れたのも精神的なストレスだね」
kn「ストレス…か」
rb「最近、様子おかしかったしな」
sn「そうだね。」
gr「…トントンには会えないのか?」
今までずっと静かだったグルッペンが口を開いた。
sn「んー、意識が戻って事情聴取するまでは、我慢しといて」
僕があのとき声掛けとけばこんなことにはならんかったんかな
僕が気付いとけば
kn「大先生」
ut「…ん?」
kn「今回は、みんな気付けなかったから、倒れちゃったんやろな。だからさ、責めんなよ」
ut「…!ありがとうー!」
次の日。
インカムからのしんぺい神の声で目が覚めた。
(sn「大先生?起きてる?」)
ut「ぅん?おきてるよー」
(sn「医務室に来て欲しいんやけど」)
ut「…?いいけど」
コンコン…
ut「失礼しまーす」
sn「はーい」
ut「どしたん?」
sn「トントンが起きたんやけど、」
ut「え”?」
sn「トントンにね、今話したい人いる?って聞いたら大先生って言ってたから、トントンと話して欲しいんやけど、いい?」
ut「ぇ、。うん。僕は別にええけど」
sn「良かった」
ut「トントン?」
tn「…大先生?」
ut「うん」
tn「来てくれたんや」
ut「なんで僕にしたん?」
tn「今…一番話したかったから…かな。自分でもよく分からん」
ut「そうなん。それとさ、みんなを代表して言うけど」
tn「うん」
ut「トントン最近どーしたん」
tn「…なんも…ないで」
ut「絶対なんかあるやろ」
tn「…」
ut「僕にさ、話してくれへん?」
tn「いゃ、でも」
ut「大丈夫や。俺が助けたる」
tn「…!」
ut「で…どうした?」
tn「…子供ん頃な、ずっと期待ばっかされとって。失敗したとき、向けられる視線が怖かった。俺のこと駒としか思ってなかったんやろな。W国に来てからは、皆んなすごく優しかったんやけど、最近さ、また期待されるような言葉を、…幹部のみんなに言われて。あいつらはさ、みんな優しいからな。そんなこと事思ってないって分かってる。分かってんねやけど。疑ってしまう。やっぱどうしても昔のトラウマが蘇ってきてもうて…。」
ut「話してくれてありがとうな。トントン」
tn「隠してるつもりじゃなかったから」
ut「俺が絶対助けたる」
tn side
大先生は優しいな。
俺なんかのために。
昔からそう。
本当の俺を見て欲しいってずっと願ってた。
変に期待なんかされたくなかった。
ただ、信じて欲しいと思っていた。