コメント
2件
( ゚∀゚)・∵. グハッ!! もう…さぁ…ッッッ!! お互いにせーので告白してぇッ!!(泣) あ、結婚もいいな(?)
夜のベランダで
京都の旅館。修学旅行の夜。
いるまはひとりで部屋のベランダに出て、夜風にあたっていた。
その背中を見つけて、らんがそっと後ろから近づく。
「……こんなとこで何してんの?」
「……お前、寝たと思った」
「寝れるわけないだろ。お前が部屋にいねーのに」
いるまは一瞬だけ目を伏せてから、夜景に視線を戻した。
「……らん、俺さ。たぶん、普通に優しくできねぇんだよ」
「知ってるよ笑」
「…..お前のこと、好きすぎて。なんか素直になれなくて、結局また冷たくしたり……それでも、そばにいてくれるのお前だけだし…」
らんはにこっと笑った。
「俺も、そういういるまが好きなんだけどね」
「……ほんと、お前には敵わねぇわ」
そう言って、いるまはらんの手を取り、自分の胸に当てた。
「ここ、苦しいくらいお前のことばっか考えてんのに……うまく言えねぇ。ほんと、俺ってダメだな」
「ダメなんかじゃないよ。……俺だけにそう言ってくれるなら、それでいい」
静かな夜、2人の影が寄り添って――
不器用な優しさと、まっすぐな愛しさが交差した。