それは忘年会という普段の俺たちには無い行事を堪能しようという案から悪ノリで用意された服による事件であった。被害者はお兄様、まあ、死んだ、というのは言い過ぎなんだけどよ、鼻血噴き出しながら倒れたから死んだ!!みたいになっちまってんだけど、用意してきた奴は、フラン、エリザ、そして本田、その場のノリで俺様を押さえ付けて着せ替えしてきたのはアル、トーニョ……そして、酔っ払ったアルト。
止めに入った可愛いルッツと俺様の超絶かっこいいハニーは酔っ払いのほあたによって見た目だけちびっ子の姿に変えられあろう事か俺様はやたら露出高い布面積の比率あってんのか分かんねえセーターと下着1枚の姿に差せられた……っつーかコレどう見ても女物……っ!!!?
ルッツはと言うと刺激が強いから!なんて理由でフェリシアーノちゃんが目を手で覆いそのまま拉致、1番視界に入らない隅の席にてローデリヒと飲んでやがる。そして今、大量の鼻血と共に倒れちまった小さなハニー……もとい、お兄様は俺様の腕の中におさめられた。
「おいおい、刺激強すぎたって事?全く、ロヴィーノってばおっこちゃまー」
「あかんてフラン、あんな小さい身体に理解が追いつく訳無いやろ!」
「それ、何気にロヴィーノのことガキだってバカにしてるんだぞ、それにしてもあまりに服がパツパツでまるで戦闘服じゃないか!強そうだぞ、俺も着てみようか!」
なんて、周りは好き放題言いやがる。
ちなみに、忘年会を用意した本人である本田はと言うとだ、この一部始終を録画してホクホクした顔してやがる!
なんでやつだ。
気絶したお兄様があまりに可哀想なので俺様はこのまま移動しようかと試みた瞬間肩をがしっとフランに掴まれニヨニヨされた。
「なんだよフラン?」
「ねぇねぇもしかしてロヴィーノをそのままホテルで介抱すんの?アントンに内緒にしてあげてもいいケド、後でどうなったか報告してよね」
「はぁ?……まあ、良いけどよ。煩くなるより先にお暇させてもらうぜ」
勿論服はこの……なんだっけ?『童貞を殺すセーター』ってやつのまま、勿論ホテルマンもぎょっとした顔で電話掛けようとしてたの見て咎めそしてしっかり教育してやった。
部屋に戻って着替えようと思った時にはお兄様の視線を感じ思わず耳まで真っ赤になっちまった、すげーガン見なんだぜ!?
「おい、なんつー格好で俺を抱っこしてくれてんだマリア、雄っぱいの感触が頭から離れねぇしエッチ過ぎるだろなんだよこれ、お前一体何があったんだよちくしょう、なんにも覚えてねぇ。」
小さくされたお兄様は刺激が強すぎてか前後の記憶が曖昧らしいが、とりあえずこの格好のままだったのは正直俺様もなんと言えばいいか困って無言になっちまっていた。
「なんだよ、何も教えてくれねぇのか?……ってか、なんで、俺ちいせぇんだ!?」
「あ、えっと……な?ソレはアレだ、悪ノリした奴らの末路……なんだぜ」
思わず目逸らししながらごにょごにょと呟くと察したと同時に眼の色がギラっと緑になっていった。
(ひぇ、小さくされてもそれは顕在なのか。)
「お前、他人に着せられたって事だよな?あー最悪だ、なんで気絶なんかしちまったんだよこんちくしょう……でも、何だ、服のセンスがあまりにエッチすぎてそれはそれでナイスって思ったな。」
「そんな所満足しないでくれよお兄様!」
「良いだろうが、俺のもんなんだからよ、鼻血出し過ぎてまだクラクラするから、このまま膝枕してくれよ。ねる」
ごろんと太腿に頭を乗せられ目を閉じるお兄様。
そろっと髪を撫でながら「Ja」と返事すれば何やら嬉しかったのかくるんとした癖毛がハートになってた。
小さなお兄様を独り占め出来るのは役得かなとは正直思ったぜ、フランありがとうな。
後日俺様がその後どうなったのかを伝えたのに何故か困ったような顔をしながら「そうじゃない!!!なんでそこからおねしょたが来ないの!!!!期待したのに!!!」なんて嘆かれた。
おねショタってなんだ!?っつか、ちっせぇおにいさまに変な期待してんじゃねえ!
じゃあ、何も無かったのかって?ソレは言えないお約束ってやつ……だろ?






