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篠崎莉音 「こ、此処が……今日から私の家なんだ……!」

私の名前は、篠崎莉音。

私は今日から晴れて夢の一人暮らしとなった。

大学を卒業して、夢だった職種に着いた私は期待と不安の入りまじる中、今日から自分の家となるアパートの部屋の中へと足を踏み入れた。

ーまさかあんなことになるとは思いもしなかったー。


篠崎莉音 「よいしょ……っと。」

(それにしてもこの部屋、内見した時から思ってたけどすごく広い……よね?それに値段もすごく安かったし。普通こんな広いアパートで、17階建てなら、もっとすると思うんだけどな。)

そう。私が今日から住むのこのアパート、「陽海奏」は、すごく立派な建物の割に、家賃が月、1万円と凄く格安アパートだったのだ。

篠崎莉音(まあ、安いに越したことないから、ラッキーだけどね!)

そんな事を思いながら残りの荷解きをしていた時、ふと天井から声を掛けられた。

??? 「お姉さん!おねーさん!」

篠崎莉音 「うぁぁ?!?!?!」

私はいきなり天井から声を掛けられ驚いて尻もちを着いてしまった。…なぜならそこには、見た感じじゃあ、15、6位の男の子が居たから。

篠崎莉音 「……君…。誰……?なんで私の部屋の天井に居るの?」

??? 「んー、なんでって、そりゃ……だってここ、僕の部屋だもん。」

篠崎莉音 「は……?え……?ごめん、どういう事…?内見した時は君居なかったよね……?それに大家さんもここは、誰も入居してない部屋だってー……。」

??? 「ああ、それね。隠れてた。お姉さんがどんな人かまだ分からなかったから。様子見てたの。」

篠崎莉音 「えぇ……。てか君ってもしかしてー…」

私はそこまで言いかけて、言うのを辞めた。

ー何故なら、その少年の下半身から下が透けていたからー。

??? 「…あは。気がついちゃった?実は僕、ユーレイなんだ☆☆」

篠崎莉音 「……よし。寝よう。」

??? 「ちょいちょいちょいちょい?!何でそうなるのさ?!」

篠崎莉音(これは夢、これは夢、これは夢これは夢ー……)

??? 「ねぇってばーー!おーい!聞こえてるー?!おーい!もぉ!!」

ひょい……

篠崎莉音 「わぁ?!?!え、えぇ?!私……空に浮かんで……?!」

??? 「どう??これで信じた?お姉さん?」

篠崎莉音 「うぇ、う、うん…。…って高い?!下ろして下ろしてー!!」

パタン……

篠崎莉音「…君、ほんとにユーレイなんだね。」

??? 「だからそうだって言ってるじゃん。そうだ。因みに。今日から僕とお姉さんは「同居人」だからね〜」

篠崎莉音 「ふぁ?!え?!は?!」

??? 「って事で!今日から宜しくね!お姉さん!!」

ーこうして、引越し1日目にして私はとんでもない事に巻き込まれたのでしたー…

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