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「意外と、強いのもいけるのか? まぁ…無理には強いのを飲まなくてもいいけどな」
そう言って、ふっと顔を崩し軽い笑みを浮かべる。
彼のその柔らかな笑い顔と、アルコールの後押しもあって、
「好きなのは、お酒じゃなくて、銀河だから……」
普段では言えないようなことを、小さく呟いてみた。
「うん…? なんか言ったか?」
首を傾げて私の顔を見返す銀河に、
「ううん、なんにも……」
と、笑い返す。言い直すようなことは、やっぱりさすがに恥ずかしくてできなかった……。
「そっか…なんか言ったようにも思えたけどな?」
銀河がグラスに唇を押しあてて、またごくりとバーボンを呑み込む。
喉元を上下する男性らしい隆起を見ていたら、さっきのバーボンの味が再び口の中に沁みて広がった。
「ねぇ、銀河…」
アルコールに濡れて艶めく唇が色っぽくて、触れてみたいような衝動に駆られる。
「……銀河、ねぇ…」
繰り返して名前を呼ぶことしかできない私に、
「言いたいことがあるなら、はっきり言えって」
テーブルにグラスを置き、銀河が口にして、
「……キス、してほしいの…」
なけなしの勇気を振り絞って、彼にキスのおねだりをしてみた。
「キス…?」
と、銀河が聞き返してくる。
「ダメなら、いいの…」
急に恥ずかしくなり、顔をうつむけた私の耳元へ、
「いいぜ…目、閉じろよ」
銀河が低く甘ったるい声で囁きかけた……。