【あけまして *さようなら* 】
20××/12/31 11:00
とある何処かの国に、2人の天使が居た
片方は明るく、笑顔に溢れていた
もう片方は物静かで、
暖かみのある性格だった
此処は良い成績を取れば昇格出来る世界
すでに良い成績の2人は、
次のランクは “ 神の使い ”
どうやら、片方は先に行けるらしい…
少しの間、離れ離れになってしまう2人
そんな2人の別れの日を覗いてみましょう
「…ねぇ、×××?」
「少しの間お別れだね、」
『ッ…』
『少しの間、だけでしょ、?』
『少ししたらまた会えるよね、?』
『もう、ずっとお別れなんてしないよね、?』
「も〜×××は心配性だな〜w」
「たった1年、1年経てばまた会えるんだから!」
「ね?すぐ会えるでしょ?」
『うん、確かにそうだけど…』
「神様に来年は×××だ、って言われたでしょ?」
「だから安心していいんだよ!!」
『1年で、神様の気が変わったりしないよね?』
「しないしないw」
「来年は、×××にも数字が付くんだよ!」
『××ちゃんの数字は何になるかな?』
「×××もね!」
『××ちゃん、向こうで何かやったりしない?』
「親かよw 流石にそんな事しないから!」
『私、××ちゃんが心配だな〜…w』
「なんでそこで心配性になるの〜?w」
『良いでしょ!w』
「www」
20××/12/31 11:30
「こんな話 してる間にもう30分経ったのか」
『あと30分か…』
そう、この世界は毎年
大晦日と年明けの狭間の時に
1人だけ、最高ランクへと達した天使を
神の使いへと昇格させるのだ
「…もう、お別れか、w」
「たった1年なのにこう考えると寂しいな…w」
『でしょ、?』
「…×××、また逢える日まで 」
『まだお別れには早いでしょ、!?』
『まだッ…話してたいよッ…』
「ふふっw 確かにそうだね、w」
「…もう、40分だけど、w」
『時間なんて言わないでよ…ッ』
『悲しくなっちゃうじゃん…』
「ちょっ、泣かないでよw」
「たった1年、1年だけだからさ!」
『確かにそうだけどさ…ッ!』
「私貰い泣きしやすいんだからやめてよ!w」
『××ちゃんを泣かせてやる〜!!w』
「ちょっと〜!!w」
20××/12/31 11:50
「あ、あと10分w」
『え、もうそんな時間!?』
「ほら、見て」
『え、本当だ…』
「もうお別れか〜w」
『早かったね、w』
「なんでお別れ間際で涙出なくなるの!w」
『私にも分かんないよ!w』
「もう〜最悪〜…w」
『ごめんって、!』
「良いよ良いよ大丈夫だってw」
『ありがと〜…!』
20××/12/31 11:59
「あと1分…、」
『最後は〖ばいばい〗じゃないからね!?』
『〖またね〗だよ!?』
「そんくらい分かってるよ!」
「来年じゃなくても、絶対いつか会えるから!」
『だよね、!絶対会える!』
「うん、絶対会える!」
「てか、絶対会おうね!」
『うん…!!』
「なんか言いたい事ない、?大丈夫、?」
『それ××ちゃんが言うことじゃないでしょw』
「確かにねw」
『…あのね、××ちゃん、』
「なあに、?」
9
『××ちゃんにいっつもね、助けられたんだよ?』
「…え、?」
『私ね、昔1人だったの』
「…うん、」
8
『でもね、××ちゃんが居たから、』
『怖くない、って思えたんだ、!』
「え、…」
『また1人になっちゃうけど、』
『××ちゃんは遠くても私の心に居るから、!』
「…そうだね、!」
7
『××ちゃん、』
「なぁに、?×××?」
6
『…大好きだよっ!!』
「…!!」
「私も!」
5
『またね、!』
「うん、!また、!」
『××ちゃんの名前の由来、』
『忘れないでよ!?』
「もちろん!」
4
「名前の由来の通りで居るからっ!」
「×××が来たとき、」
「由来の通りで居なかったら怒っていいから!」
『…めいっぱい怒ったげる!!』
3
《…お迎えに上がりました、》
《候補生はどちらで、?》
「…私です、」
《貴方様ですね、》
《新たな*神の使い* 様》
2
「ッ…」
『…またね、××ちゃん、!』
「…うん、またね、!」
《…大丈夫でしょうか、?》
1
《では、行きましょう》
「はい、…」
《心残りはございませんか?》
「…恐らく、ないと思います」
《かしこまりました》
《では行きましょう》
0
スタスタスタスタ
キィー、ガチャ(門が閉まる音)
『…ッ!』
『『あけまして、さようならっ!!!』』
『また、逢える日までっ!!』
「…!!」
「…またねっ!」
『…! 』
『ニコッ!』
「ニカッ!!」
こうして、2人の別れの日は 幕を閉じた
その後、2人が*とある青年* を
指導することになるのは
また別のお話_。
─ ℋ𝒶𝓅𝓅𝓎 𝒩ℯ𝓌 𝒴ℯ𝒶𝓇 ─