テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#Paycheck
ゆゆゆゆ
ゆゆゆゆ
ソファ。
エリオットは、まだ少しぼんやりしていた。
さっきのキス。
想像よりずっと強くて。
頭の奥がまだふわっとしている。
その上からチャンスが見下ろしている。
距離は近い。
近すぎる。
エリオットが息を整えようとした瞬間。
チャンスが少しだけ体を寄せた。
顔が近づく。
そして——
エリオットの耳元に口が寄る。
息が触れる距離。
低い声。
「……エリオット」
囁く。
「まだ煽る?」
その声。
低くて。
近くて。
耳に直接落ちる。
ぞくっ。
エリオットの背中に震えが走る。
思わず肩が少し跳ねる。
チャンスはそれに気づいている。
わざとだ。
完全に。
エリオットの耳の近くで。
わざとゆっくり息を吐く。
「……どうした」
小さく笑う気配。
「さっきまで余裕だっただろ」
エリオットは少し目を細める。
耳が熱い。
心臓が速い。
でも。
それでも。
口元は笑っている。
「チャンス」
少しかすれた声。
「なに」
エリオットは少し首を傾ける。
耳がチャンスの唇にさらに近づく。
わざと。
小さく言う。
「もっと」
チャンスが一瞬黙る。
エリオットは続ける。
「そこ」
小さく笑う。
「攻めてみてよ」
沈黙。
チャンスの呼吸が一瞬止まる。
エリオットは目を閉じる。
耳の奥がじんとする。
さっきの囁き。
まだ残ってる。
ぞくぞくする。
チャンスは少し低く息を吐いた。
「……お前」
小さく言う。
「ほんと危ないな」
エリオットは笑う。
「そう?」
チャンスの目がまた鋭くなる。
さっきの本気の目。
エリオットの胸がまたドクンと鳴る。
チャンスはもう一度。
ゆっくり耳元に口を寄せた。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!