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「食べ終わったら、もうひと頑張りしようか」
「はい、頑張って家中を磨き上げちゃいましょう」
二人で協力して床や窓を拭いたり、普段はあまり掃除することのない照明の汚れを拭くと、家の中がより明るくなったように思えた。
「これぐらいにしておこうか。君も疲れただろう」
「疲れているのは、蓮水さんも同じですよね。お疲れさまです」
互いを労うと、どちらともなくふぅーっと安堵のため息がこぼれた。
「もう夕方だな。二人でよく頑張ったから、夕食は外へ食べに行こうか?」
「外食、いいですね。どちらに行かれるんですか?」
「そうだな……」と、彼が腕を組んで考え込む。
「行きつけと言えば、会社近くのホテルの鉄板レストランになるんだが、そこでもいいだろうか?」
「初めて一緒にお食事をした場所ですね。はい、行きたいです」
笑顔で答えると、
「そうだ、ホテルでの外食なら、ドレスアップをしないか?」
と、彼が口にした──。