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ット ポッ トトッ
冷たい何かが私を打つ。
「あっ」
孤独を思い出して、飛び起きた。それと同時に、わかった。
(雨漏りか、)
植物だらけの部屋を見渡した。
「ルナ、、、?」
いない。もしかして、見つかった?
「ルナ、、、!」
「、、、玲?」
真反対の方から優しい声が聞こえた。
(ご飯作ってくれてるの?私に?)
「ちょって待ってね、もう少しでできるから。」
「うん、、、」
玄関を出て、錆びた非常口の階段を登った。
(まだ明け方か。)
もっともっと登った。
(雨漏り、直しとかないと。)
雨に打たれながらハンマーと釘で雨漏りを直した。
びしょ濡れで、部屋へ帰ってきた。
ルナが、ゴキブリでも見つけたような顔でこちらへやって来た。
「大丈夫?雨漏り、直してくれたの?」
「うん、、、」
「ありがとう。ご飯、出来たよ。」
机を覗いた。
(何あれ、、、?)
餅、、、?のような、透明で、、、中に水?何が入ってるの?
「アッ、アレは!お、お兄ちゃんが教えてくれた、雨章って言う食べ物で、
変だけど、すっごい美味しいの!」
(お兄さん、いたんだ、、、何処に行ったんだろう。)
机について、その雨章?を食べてみた。
パチっ もに、、、
何か幕のようなのかに、柔らかめの餅みたいなのが入っていた。
幕は何だか甘くて、、、砂糖?ほどは甘くない、、、
透明な餅の方は、なんか、雨の匂いがする。
柑橘系の砂糖のような味、、、?桃のような味?
甘いけど、重くなくて、美味しい、、、
私は夢中になって食べ尽くした。
ちょうどその時、
ピーン ボォン
ノイズのかかったインターホンが鳴った。
誰だろうね、ルナ。
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