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ATTENTION
❀これは某実況者グループ様のお名前をお借りしたものですご本人様には一切関係ございません
❀ご本人様関係者様等にご迷惑の掛かる様な行為はお止め下さい
❀登場する実況者様の性格等は作者の捏造に捏造を重ねたものになっています
❀軍の知識はミジンコ以下ですので多少雑なところがあってもスルーしてください
❀作者は東北民です関西弁が非常にガバガバです (エセ関 西弁)
❀あくまで作者の自己満ノベルです
❀オリジナルの概念が登場しますが実際には存在しません あくまでフィクションです。
❀誹謗中傷や批判コメはやめましょう 作者が単純に悲しくなります
❀誤字脱字は友達、語彙力は帰ってきません。
#7 ツウカイムヒ
〜自室
ロボロと別れを告げ、自室に戻ってきた後、汀に連絡を入れる
“おつ、今日もなんもなかった?”
“なんもなかった!通話できる?”
“できるよ”
“かけます٩(๑•ㅂ•)۶”
“はいよ”
とんでもない速度で既読がつく、軽く言葉のキャッチボールをして、彼から電話がかかってくる
[もし]
「”もっし!進捗どう?”」
[今ね4人祓った]
「”さっすがぁ、早いね〜おつかれさま!”」
[ううん、今日どうだった?]
「”いつもと変わんない感じ、変な気配とか、違和感とかなかったよ”」
[そっか…ならよかった、もしなんかあったらすぐ連絡すんだよ〜?]
「”はーい、雅も無理ないように、声聞けてよかった”」
[私も、声聞けてよかった、]
コンコンコン
[ごめん誰か来たみたいだから]
「”わかった、おやすみ”」
[おやすみ、汀]
通話が切れ、部屋が静かになると、少し寂しさを感じる
扉をノックする音が再度鳴る、夜中に誰だろうか、嫌な気配を感じる
[…]
ガチャ…カチャ
[どうしましたか?]
「なぁ、みやび…」
そこに立っていたのは、顔を俯かせたゾムさんだった
「俺に取り憑いとる妖、祓ってくれへんか?」
そう言って顔を上げると、目は赤く、今にも私のことを殺しそうな気配を感じた
[…もう、限界ですか?]
「今は大丈夫やねん、けど、そろそろやばい気がすんねん」
[そうですか、わかりました…今晩は私の部屋でお休みください、症状が酷い時でないと、妖を祓いきることが困難ですので]
「…わかった、ありがと」
[いいえ、先にお休みになってください、私はお風呂に]
「…うん」
ゾムさんを部屋に招き入れ、風呂の準備をする
[ベッド、使ってくださって結構ですよ]
「い、いやさすがに申し訳ないわ、ソファーで寝るの慣れとるから大丈夫やで」
[そうですか…わかりました、風邪ひかないでくださいね]
「おん」
[何か異変を感じたらすぐに呼んでください]
「わかった」
数十分後、風呂から上がり髪を乾かそうと脱衣場から出る、ゾムさんは部屋のテレビをつけてそれを見ているようだった。
「おかえり」
[ただいまです]
「ドライヤーするので、うるさくなりますよ」
[わかったわ]
私がそう伝えると、字幕をONにして、そのままテレビを観続ける。
[…..]
手櫛で髪を梳かしながら、ドライヤーで髪を乾かしていく、時間がかかる作業だが、もう慣れた
また数十分後、冷風で髪を冷まし、絡まらないように粗めの櫛で梳かす、それでやっと終わり。
「髪長いと、大変やね」
[そうですね]
「切る予定とかあらへんの?」
[ありませんね、切るとなれば、私が巫女を辞める時でしょうか]
「ケジメみたいやね」
[…確かに]
[…私そろそろ寝るんですけど、寝ますか?]
「うん、寝るわ」
そう言ってテレビを消し、ソファーに横になる
[電気消しますね]
「……」
暗くなった部屋に、彼の声が響く
「…雅はなんで巫女になったん?」
[…なんで…ですか]
[うーん…復讐、ですかね]
「…..復讐?親、殺されたん?」
[…..簡単に言ってしまえばそうですね]
[私が4つの時、父が妖に取り憑かれて、亡くなりました]
[…..父方の祖父と祖母も、それを追って]
「その後は…どうしたん?」
[母に女手一つで育ててもらいました、今も、度々仕入れなど]
「..辛かったな」
[…まぁ..そうですね]
[…..ゾムさんは、どうして軍に入ったんですか?]
「..せやな…俺は、物心つく前に、親に捨てられて、暗殺者に拾われたんや」
[…..]
「そんとき、任務のターゲットがグルッペンになってな、そこで軍に入らないかって、勧誘されて 」
「あんまええ扱い受けてへんかったから、グルッペンについてってーやな、ほんまあん時断らんくてよかった」
[グルッペン様は命の恩人ですか?]
「…せやね、飯もろくに食わせてもらえへんかったから、餓死しとったかもしれへん」
[…..私より、よっぽど辛い思いをされてますよ]
「変わらんやろ」
[….そうでしょうか]
「せや」
[……….]
「………」
[…聞きたいことがあるのですが]
「なんや」
[…私の気配って、どんな感じなんですか?改めて知りたくて]
「…..初めて会った時も言うたけど、なんか揺れてんねん」
「妖は見えへんのやけど、気配はわかんねん、…..ほんで妖に気配が似てんねん揺れてて、見つけにくいんや」
「お前、ホンマに人間なんか?」
[…..ご冗談を、私は人間ですよ ]
「じゃあ、なんで鬱先生に取り憑いてたやつに神?が見えるって言われた時、殺意むき出しになったん」
[…..見ていらしたんですね]
「上からな」
[…それを見られていたなら、少しなら話してもいいでしょう]
「お、 」
[…私は、体に3体神が取り憑いています]
「…..」
[鬱さんに憑いていた妖はそれを見たのでしょう]
「…神が取り憑いてるって、どういうことなん?」
[あー…簡単に言えば、神は神なので、普通の妖とは違って成仏しないんですよね、守護神、みたいな]
「へぇ…..」
[妖と言っても総称と言うだけで、神は神です、それ以上でもそれ以下でもないんです]
「なんか、むずかしいんやな」
[境界線がなかなか難しいですね]
「………」
[…]
「…落ち着かへんな、なんか」
[私もです]
[…眠気の方は?]
「妖のせいでそんなに、胸ザワザワすんねん」
[…そうですか]
1度電気をつけ、体を起こす
「散歩でも、するか?」
[構いませんよ]
「…でも、夜中に出歩くと怒られるんよな」
[まぁ…1時半…]
[…バレなければいいのでは?]
「確かに」
[窓から出ますか、そうすれば気づかれないでしょう]
「…そんなほっそい脚で着地できるん?」
[取り憑いてる神が守ってくれるので…..]
「神ってすごいんやね…..」
[…w]
「ほないこか、」
[はい]
刀と御札を手に取って、 部屋のカーテンを開けると月明かりが差し込む、少し窓を開けると、涼しい風がカーテンを揺らした。 窓を開け、ベランダに出る、それを静かにゾムさんは着いてくる。
[お先に失礼します]
「おん」
ベランダのフェンスを乗り越え、地面目掛けて飛び降りる、足が地面につこうとした瞬間、謎の浮遊感が全身を包み、怪我もなく、大きな音が鳴ることも無く着地することができる。上を向きベランダを見るとゾムさんが手でちょいちょいっ、と合図する、降りるからどけろという事か。数歩その場から離れれば、ゾムさんは軽い身のこなしで地面へと着地する。
「ホンマに無傷やん、すごいな」
[私の力では無いので…..]
「んふっ、まあ」
2人で横並びになり、ゆっくりと歩を進める。
ザッ…ザッ…
暫くの沈黙を、切り裂くように彼は話し始める。
「そういや、俺が部屋に来た時誰かと話しとったよな、誰?」
[私の幼馴染です、神社を任せているのでなにもなかったか確認しているんです]
「へーそいつも妖力使えるん?」
[いえ、使えませんね、妖も見えませんし]
「神社…任せて大丈夫なんやね」
[私の結界を張り巡らせてあるので、一般人でも大丈夫なんです]
「ずっと妖力削られとるん?」
[そうですね]
「へぇ…すごいんやね」
[…んふ…ありがとうございます]
心地の良い涼しい風が頬を撫でる、彼の方をちらりと見れば、フードから覗く、赤くなった瞳だけが妖美に佇んでいた。
[…..いい夜ですね]
「せやな、気温もちょうどええわ」
[こういう夜って、妖が多いんですよ]
「…確かに、おるな」
[はい]
「祓ってるとこ見とってええ?」
[大丈夫ですよ]
刀に手を掛け、片足を少し下げる
[“鏡花一閃”]
妖麗な光が妖を切り裂き、虚空へと散らしていく。刀を鞘に戻し振り返る
「かっこええな、めっちゃ」
落ち着いた、でもどこかやんちゃさが相見える笑顔で彼はそういった。
[ふふ、ありがとうございます]
「…..月、似合うな」
[私がですか?]
「刀を振るった時の姿がな」
[よく言われます]
「へー」
ザッ…ザッ…ザッ…..
[…先程、言いそびれたのですが]
「ん?」
[私の気配を妖のようだと仰りましたよね]
「せやな」
[幼い頃、私よりも力を持っていた祓い屋に、妖のようだとは、言われたことがあります]
[…私は人間だと言いましたが、実際、私自身自分がなんなのか、よく分からないんです]
[…本当に、私は人間なのでしょうか]
「自分がなにか、わからない…か」
[…..]
「別にええんちゃう、人間で」
「神が取り憑いとる言うても、神は神、人間は人間なんやろ?」
「…それに、雅は人間を守るために、妖を祓ってる訳やん、ほな人間でええやないか」
[…そう..ですね、仰る通りです、すみません突然暗い話を]
「大丈夫、あんま俺も明るい話題とか分からへんし」
[そうですか…ありがとうございます]
「ええよ」
[……….]
「…..」
少し上を向けば、満天の星が見える、日本では見れない貴重な星空かもしれない。
[ここの空は綺麗ですね]
「お、せやろ?せやから夜の散歩楽しいんよ」
[…日本とはまた違う、綺麗な空です]
「日本かぁ…俺行ったことあらへんな」
[あ、それなら今年の冬に私の巫女舞があるので、日本に見に来てくださいよ]
「そんなんあるん?行ってみたいな」
[ぜひ、ちょっと遠いですけど]
「プライベートジェット機あるから速いで」
[便利ですね…]
「たぶんうちのグルッペンなら帰り乗せてくと思うで」
[いいんですか…報酬も払ってもらうのに]
「負けを知らへん軍やからね、金ならあるで」
[な、なるほど…凄いですね]
「せやろ」
[はい…]
「…..」
数分の沈黙、心地良い風に気分を良くしていたその時
「…あ..゛」
[…ゾムさん?]
突然、彼はその場に立ち止まり膝から崩れ落ちる。なにかの痛みに耐えるように唸り声を上げながら、自分の体を抑えている。
「…離れたって…ッ…ほんまに殺してまう、からッ」
[……….]
軽装備だが、勝てるだろうか
「なぁッ…聞いとるんか…ッ..!」
[妖を祓うのが、私の仕事です、無理に抑えなくて大丈夫ですよ]
「あ…はは…せやった..わッ…頼んだ、で」
[はい、あとは私が]
「……….」
彼は地面を踏みしめる、体を起こし、顔を上げる
[…..]
上級妖Aランク 妖獣 狼の見た目をした妖
白い毛並みがもっふも…いやそんなこと考えてる場合じゃないだなこれが。 ゾムさんの頭からは狼の獣耳が生え、爪は見る見るうちに伸びていく、背には尻尾が着いている、あれちょっとかわ…ってだからそんな事考えてる場合じゃないんですね。
[…..グルル…]
唸り声をあげ、私に向かって長い爪を突き立ててくる、刀でガードし、数歩下がる、初っ端から怒りを顕にしている。 なんて考えているうちに、彼は容赦なく攻撃を仕掛けてくる、初めて会った時と比にならないくらい素早く、重い攻撃。やはりあの時、手加減していたな?
まずは様子見…..
プツッ
[…ッ]
攻撃の斬撃が頬を掠める、息をつく暇は数秒もない、彼から意識を離してはならない。
「……グルルッ..」
ご乱心である。
幾度と繰り出されるその素早い斬撃、一瞬も反撃の隙を与えさせないというその姿勢、彼は本当に強い人間なんだ
[…こんなに強い方は、初めてですね]
「…..ガウッ…ウゥ゛」
いくら妖が取り憑いているとはいえ、彼自身を攻撃するのは中々心が痛い、今までもそうだったが、本人を攻撃しない方法は何かないのか。
獣..狼…犬…ペット…猫吸いならぬ犬吸い…..
[はッ…]
ザンッッ…
[..ッ…あっ…]
[そうだ…]
刀を地面に投げ捨て、両腕を広げる
「…グルル…..ウゥ…?」
片膝を地面に着けて彼に取り付いている妖獣に目線を合わせる、なるべく優しい表情を心がけ、彼の警戒を解く、解けるかどうかは、分からないが。
「…..ウゥ゛…!」
[危険、私、ない…]
「…ガウ…..」
[怪我、させない…よ?]
暫くそうして声をかけ続ける、ゾムさん本体はもう既に戦闘態勢ではなくなっていた、妖獣の方も、そろそろ…
「……」
警戒心が解けたであろう、妖獣は1歩づつ私に近づいてくる。両腕を広げたままの姿勢で待っていると、肩に顔を埋めてくる。
[…..]
優しく腕で抱きしめると、嬉しそうに声を上げた。 しばらくそのもふもふを堪能し、御札を妖獣に貼る。
[“解”]
そう唱えると、ゾムさん本体はその場に倒れ、眠ってしまった。妖獣の方は…
[へっ…..]
か、可愛いッ…もふもふ!
透き通った半透明の存在ではなく、白い毛並みが実体化したのだ。その狼は目を閉じ、ぐっすり眠っている。頭を撫で、背を撫でると、嬉しそうに、少し口角が上がる。
ま、まずい先にゾムさんの処置をしなければ
[“会者定離”]
[…成仏してください]
ゾムさんを運ぶ力は無いし、私自身出血で倒れそうだ。今は…3時半…しばらくしたら、だれかおきるかな…
[げんかい…ねむい..]
最後の力を振り絞り、ゾムさんを狼の腹に寝かせる、私もその傍に座り込んだ瞬間、疲れと、出血多量で意識が飛び、イフリートの腹に倒れ込む。
[…んふ…..]
「痛快無比」
気持ちがすっとするほど愉快で心地よいこと。
To Be Continued