「凛〜、疲れた休もう〜」
そう言って私の手を引く弔くん。
まだ来て少ししか経ってないのにww
『弔くん、まだお店入ったばっかりだよ? 』
そう、私が言うと
「もう、むり……人多い、
暑い、死んじゃう、、」
そう言ってその場にへたりこんでしまう。
もう、弔くんったら!!
『弔くん!諦めたらそこで試合終了だよ?』
そう言って私はへたりこむ弔くんに手を差し伸べる。
「……今なんかの試合中だったっけ」
『いや全然そんな事ないけどww』
「…………」
弔くんは無言で私の手を握り、ゆっくり立ち上がる。
そして
「はぁ………………」
と大きなため息を吐き出し
「凛が楽しいなら……もうなんでもいい」
いや投げやりか!?
そんな感じで、嫌々文句言いながら着いてきてくれる弔くん。
本当に弔くん、外が嫌なんだ。
ちょっと挙動不審な感じだ。
私が守んないと_____
そう思いながら
歩いてると
ドンッッ
「わっ!?」
「……」
弔くんに小さな子供がぶつかった!
『弔くん、大丈夫!?君も……』
小さな子供は私と弔くんを見るなり
「ごッ……ごめんなさい……ふぇっ」
うえ〜ん
と泣き出してしまった
『あっ……泣いちゃった、、ごめんね?僕、どこか痛い?』
そう言って私が声をかけるも
「ふぇ〜〜ん、ぅえ〜〜ん」
泣き止まない
どうしよう
ていうかこの子
『ママか、パパは?』
「うぇ〜〜ん!あっち……」
そう言って男の子は泣きながら指さす方向に誰もいない____
もしかして……
『迷子?』
弔くんと顔を見合わす
弔くんはさっきから険しい顔をしてる。
弔くんはきっと子供が苦手なんじゃないだろうか?
「うえ〜んパパ〜ママ〜!!」
泣いてるのを見ていられないんじゃないだろうか。
「うえ〜〜〜ん」
……自分と重ねてしまうのではないだろうか?
その時だった
「おい、」
そう言って弔くんは、男の子に話しかけ____
「これ、あげるから大人しくしとけ」
そう言って弔くんは男の子に近づきしゃがみこみ_____
ポンッ
袖口から出てきたのは
「わ〜おはな〜!!!」
大きな向日葵。
そう言って男の子は笑顔になる。
「お兄ちゃんすご〜い!どうやったの?!もう1回やって〜!!!」
男の子は弔くんに近づき、ねぇねぇと
袖口を引っ張る
弔くんは、
「おい、触んな……」
と抵抗するも
「ねーぇ!もう1回!」
と駄々をこねる子供
「だから触るなって……」
さっきの泣いていたのが嘘みたいに弔くんに懐いているようだ____
その光景があまりにも微笑ましくて____
思わず微笑む
その時
「○○〜!!!○○!! 」
「あ!ママ〜!!!」
男の子は声のする方に走っていく
『ママ、見つかったみたいだね』
「そうだな」
そう、私たちは話しながら男の子がママに抱きつくのを見つめる____
ママさんが会釈をする
『さ、行こっか』
「うん」
進行方向を振り向いた直後____
「お兄ちゃん、お姉ちゃん!」
さっきの男の子に話しかけれる
『どうしたの?』
そう、私が聞くと____
「これ、あげる!!!」
手には飴玉が2つ____
「もらってあげてください」
そう、ママさんが言う
私たちはその飴玉をとり
『ありがとうね』
そう言って見送った_______
ふと、弔くんの方を見ると
少し、微笑んでいるように見えた
弔くんは本当に優しい人なんだね
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コメント
1件
あの、弔くんが、子供に、優しくしてる…だと⁉