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桃紫 さく🌸
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コアラと木の実
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#Snow Man
fura
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side.❤️
高架下から、闇に惹き寄せられ歩き続ける。
そこには、コンビニがあった。
💚{…矛盾すぎるだろ、}
酔っているのかわからないが、コンビニのすぐ前には、そう吐き捨てた男が。
そのまま、どこかへ去っていった。
❤️«…。»
俺は男に声をかけることなく、
コンビニへ入った。
コンビニに残っていたのは、おそらく寝不足であろう店員、そして惣菜パンやおにぎりだった。
昼間の俺なら、廃棄なんて到底許さない。
でも今の俺は違った。
❤️«…かわいそうに、笑»
嘲笑うような言葉が喉から出る。
無意識だった。
俺は1つバームクーヘンを買い、コンビニを出た。
今日の夜では、嫌いな自分を好きになれそうで。
少し、嬉しかった。
空を見上げる。
そこでは月明かりが、
俺を優しく照らしてくれた。
…ツキアカリ、か。
それは俺が作曲家を目指していた時代に、
ネームとして使おうとしていた名前だった。
❤️«…今思えば、無謀すぎたかな、笑»
呟きながら、バームクーヘンを食べる。
袋の先には、「占い」の文字。
詳細を見れば、
「大吉 願えば叶う」
そう書かれていて。
❤️«…ならいいのにね。»
所詮バームクーヘンだ。
そう思いたかった。
しかしそれは俺に深く刺さったようで。
❤️«…っ、笑»
まだ、願えば叶うの?
なら…願っておこうかな。
少し、気持ちが前に向いた気がした。
side.💚
帰りたくなくて、当てもなく歩いていた。
💚{…どこ、}
気付くと知らない都会に立っていた。
高いビル。
街を照らす街灯。
美しい夜景。
俺は引きずられるように、会社っぽいビルに入った。
半分犯罪かもな、なんて思いながら。
それでも足は止まらなかった。
💜「…綺麗。」
高層ビルから見える夜景を見ながら、そう呟く男が目の前に。
彼はこちらに気づいていないようで、俺のことなんて気にせず、何かを思い出したように歩いていった。
俺はもと彼のいた場所に止まる。
見えたのは華麗で美しい夜景。
💚{…綺麗だな、}
見ていれば、自分への嫌悪感なんて小さく思えてきた。
💚{…俺、視野が狭すぎたかも。}
この夜景に意味があることは知っている。
今でもどこかで誰かが頑張っているということ。
自分と同じ立場の人間はたくさんいるはずだ。
なのにそれを見ずに、悲劇のヒロインを演じていた。
💚{…情けなぁ笑笑}
俺は誰にもバレないように高層ビルを降りる。
ほとんど人通りはなく、車も通っていなかっ
た。
この夜なら、俺の好きを否定しないで聞いてくれるかな。
俺は好きな曲を口ずさむ。
💚{‘Cause I love you…
幸せになってほしい リンディーララ
Sorry 嘘うそをついたこと}
誰も聞いてない。
それが俺の肩にのしかかっていたものを解いた。
5年ぶりに夜に放たれる、俺の歌手になりたいという夢。
少し、上を向けた気がした。
side.💜
俺はなんとなく散歩したくなって、社員証をつけたまま、スーツのまま、歩き出した。
何分、いや、何時間歩いたか分からないほどに歩いた。
夜が心地よかった。
カンヅメにされるあのオフィスの、数億倍。
💜「…風の涼しさって、いいなぁ、笑」
エアコンという人工的な涼しさしか浴びることはなかった。
だからこそ、自然の風が幸せに感じた。
気付くとそこは、大きな橋の下。
❤️«…夜の空気も悪くない。»
💜「…?」
遠くに見えた男の姿。
小さい声でも、静かなこの場所では自然に、簡単に音を聞き取れた。
夜の空気、ね。
去ったのを確認したあと、息をするように呟く。
💜「…俺は朝の冷たぁい空気、
吸ってみたかったなぁ、」
正直、オフィスから出ることすらあまりない。
いつだってエアコンの風を浴びて生きていたから。
朝の空気なんて吸ったことがなかった。
ここだけ防音室みたいに、自分の音以外なにも聞こえない。
自分の音は深く集中できた。
足音も。息遣いも。
まるで夜が自分だけのものになったようだった。
いつものオフィスじゃ味わえない、静けさ。
💜「…また来たいな。」
いつの間にか、そう思っていた。
俺はスーツのまま、その場に座り込む。
ここならギターやってもバレないかな。
誰もなにも言ってこないかな。
誰も俺に弾き語りに文句言わないかな。
急に溢れ出てきたのは、夢の話。
俺は少しの間、眠りに落ちた。
それぞれの男は、まだ少量な光の中で彷徨っていた。
コメント
6件
なんかエモいぜ…! ほんの少しだけ関わりあってきた!
それぞれちょっとずつ交わってきたな…❤️💚💜 途中で「リンディーララ」が出てきたのが一番興奮✨
読み終わりました。三つの視点が夜の街で交錯する感じ、すごく好きです。特に💚が5年ぶりに口ずさむ歌の解放感と、💜の「朝の冷たい空気を吸ってみたかった」が胸に刺さりました。それぞれが自分の中の光を探し始めたんですね。「大吉 願えば叶う」のバームクーヘン、皮肉だけど希望の余韻が残ってて、続きが気になります。