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-—-料理教室—–
勝負から数日たったある日の。
🌸は無一郎に料理を教えてほしいと頼まれる…
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~ 時透邸 ~
🌸 「時透君、それで急に料理なんか…どうしたの?」
🌸は台所の前に立ち、エプロンをつけながら問う。
無一郎 「…僕ね。実はお米も炊けないんだ。」
🌸 「わお、初耳。」
無一郎 「さすがにこのままじゃ恥ずかしいから…」
無一郎は少し照れるような様子で言う。
🌸 「そういうことね!私に任せて!」
自信満々で🌸は袖を捲る。
🌸 「何作りたい?和風料理でも、洋風料理でも…何でもできるよ 」
🌸がそう言うと、無一郎は少し考えてこう言う。
無一郎 「…ふろふき大根。」
🌸 「おおー!いいね、好きなの?」
無一郎 「…うん。僕の好物。 」
それを聞いた🌸は、急いでメモ帳を取りだし何かを書く。
無一郎 「何書いてるの?」
無一郎が横からメモ帳を覗きこむ。
そこには、”時透君、ふろふき大根”と書かれていた。
🌸 「ああー!時透君、今のは見なかったことにして…!!」
恥ずかしそうにメモ帳を隠し、顔を赤らめる🌸。
無一郎 「やだ。君が僕の事を覚えようとしてくれてるの、嬉しいもん。」
🌸 「えっ…お願い忘れてー!」
無一郎 「ぜったい忘れない。そんなことより、早く教えてよ。」
にやっと笑いながら無一郎は言う。
🌸 (これは観念だわ…恥ずかしいよぉぉ)
🌸 「ええっと、じゃあまずは…大根ある?」
無一郎 「もちろん。これでしょ?」
無一郎はどこからか1mはあるデカ大根を持ってきて、🌸に見せる。
🌸 「あのね時透君 、デカい。」
無一郎 「いっぱい食べれるでしょ?」
🌸は無一郎のマイペースな一面に驚く。
🌸 「…これ一回で全部調理するの?食べれる?」
無一郎 「いけると思う。」
🌸 「分かった!じゃあ私の手順通りにしてね…」
40分後…
🌸 「はぁっ、はぁっ……..出来た。」
無一郎 「おー、たくさんできたねー。」
🌸は調理中の無一郎の奇行動に驚きまくっていた。
沸騰したお湯に突然石鹸を入れようとしたり、
大根をみじん切りにしようとしたり…
🌸 「時透君は本当に料理苦手なんだね。」
無一郎 「そうかな。」
当の本人はあまり気にしていない様子。
🌸 「ま、まあいいや。食べよ!」
🌸&無 「いただきます。」
モグモグ
🌸 「うんっ!我ながら上手くできたと思う…時透君、どう?」
無一郎 「…美味しい。今まで食べた中で一番かも。」
無一郎の何気ない言葉に、🌸は嬉しくなる。
🌸 「本当!?良かった…頑張ったおかげだね~!」
無一郎 「うん。本当、美味しい…」
その後も無一郎は、何度も美味しい、美味しいと言いながら
ふろふき大根を食べていた。
無一郎 「ねえ、また料理教えてくれる?」
🌸 「もちろん!私も料理、好きだからっ! 」
無一郎 「…ありがとう。じゃ、よろしくね。」
コメント
2件
初コメ失礼しますぅ!🌸ちゃんになりたいっ……!!めちゃキュンキュンしてまーす💗🫶💗