テラーノベル
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「殿、殿、いつまでもこのままでは美しいリーシ様のお顔が腐ってきてしまいます..殿、何卒。美しいリーシ様を朽ち果てた姿にしてはいけませぬ」
リーシの亡き骸をもう何日ほど広間に置いたままか、その間いっときも眠りもせずにずっと嗚咽をあげている
「リーシ、リーシ」
何度も名前を呼びながら
セイカとユイはこの広間には絶対に通してもらえないがセイカは母様は死んだのだと肌で感じていた、殺されたのだと
「殿!しっかりなさいませい!リーシ様をご覧ください!どんどんと腐り始めてきておます!殿!」
今度は強く声を荒げた側近の言葉にケイシは頷くだけで応えた
「では、リーシ様を埋葬いたします」
リーシは城内の奥にあるケイシとリーシの部屋にある庭に埋葬された
ケイシがどれほど狂わんばかりにリーシを深く愛していたか誰よりも一番知っている側近達の計らいだった
少しでもリーシを傍に感じられるようにと、
だがケイシはそんな事はどうでもよかった、ケイシは決めていたからだ
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