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まだ学校が始まる前に起きて風鈴へと足を向けた。
最後に、この目に焼き付けたくて商店街をゆっくり歩いた。
朝早いサボテンの店主からおはよう!今日は早いんだなって言われて
俺は最後になるだろう笑顔でちょっと早く行きたくて、と元気に話した。
学校に着いて屋上に向かう…。
俺が思ってる事を伝えたら梅先輩は何て言うんだろうか。
肯定する?否定…する?それは無いか。
そう考えてたら屋上に繋がる扉の前に来た。
俺は深呼吸して…、扉を開けた。
そこには野菜を育てる嬉しそうな梅先輩が居て、俺と目が合うとニッコリ笑って
梅宮「おっ!皐月じゃん!今日は早いんだなっ!」
そう言われて俺は少し考えてしまったが…。
もう決めたんだ、後戻りは出来ない…。
皐月『…、先輩、話があります。』
俺がそう言うと梅先輩は総代の目に変わって
梅宮「…、おう、話ならちゃんと聞くぞ」
そこ、座って話そうかと言われてソファーに腰を掛けた、梅先輩も隣に座った。
皐月『…、話、なんスけど、俺この街を出て行こうと思います…。』
そう告げると梅先輩は何で?って顔を向ける。
梅宮「何でそうなった?皐月はちゃんと前に向かってたはずだろ?誰かに嫌な事でも言われたのか?なら俺が『俺が!ココには…合わないと思ったんです…俺みたいなやつ、ココには合わない…。だからッ』前までの皐月はちゃんと前を向いてたハズだ…、何かあったんだろ?俺に話、してくれないか?」
皐月『……ッ、梅先輩も俺の事気に入らないでしょ…、だから自由にさせてくれない!俺は…俺は……ッ、この街の外に出たい…。』
本当はこんな事思ってないのに…、本当は好きでいて欲しい、嫌われたくない。なのに口は勝手に開いてしまう、俺の本音じゃなく、嫌味のような、相手を嫌う様な…。
梅宮「……、そっか…、俺は皐月に対して何も出来なかったんだな…」
そう告げる梅先輩は悲しそうに眉を下げて悲しそうに笑った。
違う、そんな顔させたくなかった、悲しませるつもりなんてなかった…。
梅宮「…、苦しかったんだな、気付けなくてごめん、街から出たいなら好きにしたらいい、皆には伝えとく…。」
あぁ、もう戻れない…。俺には戻すことも出来ない、言ってしまった、自分から捨ててしまった。俺にはもう何も…出来ない……。