テラーノベル
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クリスマスの夜。
街は光と人であふれている。
その中を歩く——
白いマフラーを巻いた
ブライト・アイズと、
少し落ち着かない様子の
シェドレツキー。
「……人多いな」
「クリスマスだから」
「ですね」
ちょっとぎこちない会話。
でも。
距離は前より近い。
「……」
その時。
ブライトがふと足を止める。
「……あれ」
視線の先。
そこには——
手を繋いで歩く二人。
ジェーンと
ジョン・ドウ。
「……」
ジェーンも気づく。
目が合う。
数秒。
完全に止まる四人。
「……何してるの」
ジェーンが先に口を開く。
視線は姉へ。
「見ての通り」
ブライトが淡々と返す。
「外」
「そうじゃない」
「……」
視線がゆっくり下がる。
マフラー。
「……それ」
「もらった」
即答。
「……」
ジェーン、完全に理解。
横で。
「えっこれって」
小声の
ジョン・ドウ。
「シェドさんが……?」
「……」
ジェーンは無言でシェドレツキーを見る。
「……どうも」
なぜか軽く会釈する
シェドレツキー。
「……」
沈黙。
「……へぇ」
ジェーンが小さく言う。
その一言。
「……何その反応」
ブライトが少しだけ眉を上げる。
「別に」
でも。
ほんの少しだけ口元が緩んでる。
「……そっちも」
ブライトが視線を動かす。
手。
繋がっている。
「……」
ジョンが少し慌てる。
「いやその……」
「……付き合ってる」
ジェーンがあっさり言う。
「……そう」
短く返すブライト。
数秒。
静寂。
「……じゃあ」
シェドレツキーが空気を読む。
「一緒に回ります?」
「は?」
ジェーンが即反応。
「いいじゃん」
意外にもブライトが言う。
「……」
ジェーン、ちらっと見る。
「……別に」
小さく。
「え、いいんですか!?」
ジョンが驚く。
「決まり」
シェドレツキーが勝手にまとめる。
——こうして。
クリスマスの夜。
ダブルデート(ほぼ偶然)が始まる。
イルミネーションの通り。
四人で歩く。
「……」
ジェーンとブライトは隣同士。
「……いつから」
ジェーンが小声で聞く。
「最近」
「……ふーん」
「そっちは」
「少し前」
短いやり取り。
でも。
ちゃんと会話してる。
その後ろ。
「……なんかすごくないですかこれ」
小声のジョン。
「だな」
シェドレツキーも小声。
「まさかこうなるとは」
「……緊張してます?」
「めっちゃしてる」
前では。
「……それ」
ジェーンがマフラーを見る。
「……どう」
ブライトが少しだけ聞く。
「……似合ってる」
素直に言う。
「……そ」
少しだけ満足そう。
その様子を見て。
後ろの二人。
「今の見ました?」
「見た」
「いいですね」
「いいな」
夜は続く。
笑い声と、少しの照れと。
そして——
それぞれの距離が、少しずつ縮まっていく。
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