shp side
看護師『…..いつも大怪我で入院してるね、』
『…誰にやられたの、?』
父親に大怪我を負わされた時、入院していた病院で俺を気にかけてくれた看護師さんが居た。
まぁ、俺の方からは何も言わなかったし、その看護師さんもすぐに違う病院へ行ったのだが。
でも、嬉しかった。
俺の事を見てくれたから。親からも見られない俺にとってそれだけで嬉しかった。
俺はずっと父親に暴力を振られていた。
階段から突き落とされたり、事故と見せかけて腕を折られたり、その他もろもろ…
逆に母親は精神的なのが多かった。
暴言を吐くし、家事は俺にやらせるし…
母親は父親に依存していて、父親の言う事は絶対だった。
でも、俺は知っている…
俺の父親は妻子持ちやったけど不倫をして、母親との間に俺が出来てしまい、結婚した事。
いわゆるデキ婚だ。
そして、知っている。
父親は別の女性とまた、不倫していること。
その相手が前の妻な事…。
偶然見てしまったんだ。
父親が女性といるとこを。
目が覚めた。
顔の先にはチーノさんが俺をのぞきこんでいた。
ci「ショッピくん!!」
「大丈夫!?」
重い身体で起き上がる。
しんどいけど、大丈夫。
けど、少し違った。
手にあたたかい水が落ちてきた。
…何?これ…..
ci「ずっと魘されとったから…..俺、そばにいたよ?」
「ショッピくんを独りにしないから、」
チーノさんは俺の手を握った。
ci「たくさん泣いていいんだよ」
その時分かった。
この水は涙なのだと。
shp「ッッッ…..」ポロポロ
感情なんてもう消え失せたはずなのに、
二度と泣くことなんてないと思ってたのに…
shp「…チーノさっ…..」ポロポロ
ci「大丈夫…大丈夫やで」サスサス
チーノさんは優しく俺の背中をさする。
その手は暖かくて、今まで触ってきた手とは違くて、それが尚更、涙を呼んだ。
感情がなくなってた約10年間の分の涙がこの時、全部流れた気がした。
かと言って、いじめが無くなった訳では無い。
むしろ悪化した…
上履きは濡れてたり、画鋲が入ってたり。
教室では水かけられたり、机の上に落書きとか花が置かれていたり。
ものは壊される、殴られる蹴られる、閉じ込められる。
そんな典型的ないじめが続いた。
でも、
ci「ショッピくん…!!大丈夫!?」
チーノさんがそばにいてくれた。
まだ笑えないけど、でも、胸の奥がぽかぽかした。
ただ…俺と一緒にいるせいか、チーノさんもいじめにあってしまった。
クソモブのせいで…いや、違う、俺のせいで…..
どうしたらいいんだろうか…出来損ないの俺にはどうも出来ない…..
shp「…チーノさん、ごめん…ごめんなさい」
ただ謝る事しか出来なかった。
ci「何でショッピくんが謝るん?なんも悪いことしとらんやん」
「それにもうすぐ夏休みやで?クソモブは実家帰るらしいし、俺らはどっか遊びに行こ?」
そう、もうすぐ一学期が終わる。
基本大抵の人らは実家に帰ったりするのだが、俺らの部屋は全員帰らないのだそう。
唯一帰るのは鬱さんで、お盆休みの間だけ帰るらしい。
kn「そやぞ!めっちゃ遊ぼな!!」
そう言ってコネシマさんは俺の頭を撫でる。
今までに体験した事がないくらい、夏休みが楽しみで仕方がなかった。
コメント
3件
雪柊さん。私スマホ解約になっちゃいました……wさようならです!明日は、もう限界なのでそろそろ居なくなろうと思います!!まだ居たらまたコメント送ろうと思います! さようなら……!!
マジ感動します…… クソモブは実家に帰るのか……安心安心☆(