テラーノベル
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恐らくは絶体絶命!は大袈裟だろうが拘束されれば先は見えない。ましてや、惚れているサクラさんと離れ離れにされるなんて絶対に拒否する!。しかし魔力は封じられた。それを逆手に取ればギルマスも魔法を使えないとゆう事だ。ならば試す価値だけでもあるだろう。魔力でも霊力でもない第三の可能性を!。それは俺が産まれた国では古くから存在する神秘だ。
「こうゆうのを知ってるか?ギルドマスター。東洋の日の本には合気や練気ってのがあるんだぜ?。…すぅうううう…はぁあああ…。……『陰』!」
「なっ!?。……か、らだが…動かない?。……なぜだ?。八門!キサマ…」
「へぇ。凄えな。他の奴等は気を喪ったのに。流石はギルマスだよ。さぁてサクラさん?コイツをどうしたい?。…あ、彼女は俺にくっついてたからな?。放った練気には干渉されないんだよ。…ん?。サクラさん?」
「ごめんね?レオちゃん。……この女と少し…話をさせて。」
「ああ。構わないよ。あと小一時間は動けないから。俺はこの兵士たちと姉妹を…外に出しとくから。…おいギルマス。サクラさんに嘘が通じないのは知ってるんだろう?。…覚悟して話せよ?。…よっと。?。軽いな…」
けっこう疲れたが、俺の思惑は発動してくれた。チャクラとゆうか魔核の扱い方を変えてみたのだ。それには特殊な呼吸法と極度な集中力と精神域の干渉力が必要となる。呼吸による練気を理解し、丹田や魔核に収束させてゆく。そして…最大限にまで圧縮したその練気を一気に放出するのだ。
一般的には闘気とかオーラとか呼ばれている精神域で精製される生命エネルギー。何より大切なのは精神域と肉体との連動。今の俺は意図して脳の100%を引き出し発揮できるのだ。理屈さえ知ればその実行は容易い。
魔力や霊力に多少なりともの適性や耐性があっても、こればかりは防げまい。精神波とも言える劇的な闘気は、直接その脳や身体を貫通する。その受ける衝撃に個人差があっても、俺よりも練気ができる者はいない筈だ。そこは魔力と同じ、より濃度が高く、より強力な力が最後には影響する。
「ふふふ…わたしを殺すんだろう?サクラ・ヴァイオレット。こんな絶好の機会は二度と無いからなぁ。…くっ!。…こんな捕縛術があるなんて…」
「相変わらずね。いつもそんなに怯えて。…貴女が蒼で…わたしは黒の魔女だった。…親友で…ライバルで…憧れた先輩も同じで。あの鬼畜のせいで地獄のような毎日だったけど…貴女がいたから…わたしは生きられた。」
「ふん!。淫売の娘なのだから仕方あるまい!。貴族である父様に拾われただけ幸運だと思え!。…知ってるだろう!?お前のせいで母様は泣いておられた!。お前が父様の相手なんかするからだっ!。この恩知らず!」
昏倒している全ての兵士と、あの姉妹を廊下に出した。胸を抉るようなこの二人の会話には割り込むまいと思っていたのだが、どうにも我慢ができなくなってくる。ギルマスであるリン・ムラサキは、そもそも貴族の出身で恵まれて生きてきたはずなのに、なぜ弱者として迫害されながら生きてきたサクラ・ヴァイオレットを糾弾できる?。傷つけておきながらっ!
「…そうか…サクラさんを拾った貴族って。おい!サクラさんはなぁ!。な?なんで止めるのサクラさん。…このまま言わせておいていいのか?」
「ありがとうレオちゃん。でも…その通りだから。リン?まだあるよね…」
「そうだともサクラ・ヴァイオレット!!。お前がわたしの家族をバラバラにしたんだっ!。お前が出ていったから!父様は毎晩毎晩!侯爵とゆう立場も考えずに色街に通い!お前に似た女を買い漁っていたんだ!。そして堪えかねた母様は暗殺ギルドを使って!父様を殺させたっ!。名は残っても…家は残っても…もはや没落したような物…全部お前のせいだっ!!」
「そうね。その通りだわ。でも…今日ここに貴女が来たのはそんな理由じゃないでしょう?。異世界人で純血種なレオちゃんの身柄を確保して…子種を採取して…クローン或いはホムンクルスを創り…新しい武族を立ち上げたい。すごい野望ね?。でもこれって、貴女だけの計画なのかしら?」
「チッ!本当に忌々しい女だ。またわたしの記憶の深層を覗いたな?。(くっ?。魔力の封鎖は諸刃の剣だったか。深層域を守れなかった?) 」
サクラさんが黙れと言うから黙っているが、そもそも彼女に女を感じて手を出したのはリン・ムラサキの父親だろうが!。それを棚にあげて何を言いやがる!。そんな親父を恨みこそすれ!なんで傷つけられたサクラさんが責められなきゃならないっ!。今ここでぶん殴ってやりたいほど腹が立つ!。しかし…サクラさんはそれも望まないだろう。くっそー!我慢だ!
「魔力を使えないから覗く事しかできなかったけどぉ〜あらあらあらぁ?相変わらずチョロい女だわねぇ。レオちゃんに犯されたかったのぉ?。後ろからおしりや腰を鷲掴みにされてぇ〜思いっきり深いトコロをズンズンされたいんだぁ♡。気を失うまでしたいの?。うぷぷぷ♪へんた〜い♡」
「なっ!!!?。きっ!きさまっ!。ち、違うぞヤツカド!わたしはお前とセックスなんか!。おのれサクラぁああーーっ!!殺してやるー!!」
「………。ギルマスって…俺をそーゆー目で見てたんだ。…いやぁん♡」
ギルマスのこの慌てよう。俺に寄り添ったサクラさんが小さく目配せをした。『ここでちょっとばかりイジメやろう。』彼女と俺は刹那に以心伝心する。しかしどうやっていたぶればいい?。無防備状態なリン・ムラサキの身体に直接触れるのはどうも気が進まないし。ん?。あれは…ふぅん♪
「ちっ!ちちちちっ!違うぞ?ヤツカド!?。それはこの女のでっち上げだからなっ!?。……な。……なんだ…ヤツカド。…なにを…する気だ?。ちっ!近づくなっ!?。…ダメだ…そ、それ以上は…そ!ソコを見るなぁ!」
顔を真赤にして釈明しているだけでバレバレなのに、ギルマスはやはり認めそうもない。そこで俺はググッと彼女に接近する。俺から離れたサクラさんは飲み直しだとばかりにソファーに身を預けた。まだ汗をかいているシャンパンのボトルをゆっくりと傾けながら、ラッパ飲みに呑んでいる。
「おーおー。軍服の上からでもよく見ると、ツンツンって勃ってるのが判るもんだなぁ。…ほほぉ?なかなかなおっぱいですなぁ。…ちなみに俺はサクラさんが認める程の『おっぱい星人』なんだぜ?。ただおっぱいが好きってだけじゃなくて、その扱い方も絶妙らしい。先ずは指先の腹だけでさわさわって外側から撫でるんだ。そしてゆっくりと愛しみながら下から軽く撫で上げる。その時、そっと親指の腹で乳首の先に触れるんだ。そこでビクって反応したらファーストタッチは成功。そうなってから手のひらを当てて、指先だけでふにふにするんだよ。ほら、猫がフミフミするだろう?。あんな感じで愛おしさ全開に揉むんだ。そして乳首の硬さを確かめるように唇で愛撫を始める。優しく、やさしく。舌先を這わせながら…」
「はっ!はぁはぁはぁはぁ!…や…やめろ。…やめてくれ。…そ…そんな事をされたら…わ、わたしは。わたしはきっと…おかしくなってしまう。」
ほほう。やはりこの女は俺にされたいらしい。俺がサクラさんにしている愛撫方法を話していたのに、その時の情景を自分の身に置き換えている。つまり妄想癖があるのだろう。恐らく今のリン・ムラサキの頭の中には俺と自分が淫らにまぐわってる姿でいっぱいなはずだ。更に煽ってみるか…
「あれぇ?。おっぱいの先の突起がぁ、さっきよりも目立ってきたぞ?。もしかして俺の言葉だけで感じてるのかなぁ?。あ、じゃあこうしよう。ギルマスが正直になれるようにしてやるよ。サクラさん?こっちにおいで。本気でおっぱい触るから声を聞かせてあげてくれ。(ふっ。いくぞ?リン・ムラサキ。俺たちのまぐわいはお前の想像さえ凌駕するんだよ…)」
ととと、と小走りに抱きついてきたサクラを連れて、ギルド・マスターの背後に回り込んだ。ここからは演技力の問題だがサクラさんは随分と乗り気らしい。軽くウインクすると俺の手を取って、色っぽい浴衣の胸元へと滑り込ませた。ふるんと弾きながらも手に馴染む弾力に背筋が伸びる。どうやらリアルさを追求するつもりらしい。俺は美乳を優しく撫で始める。
「んあ♡。レオちゃあん♡。そんな…いきなり♡。あん♡。あはぁ♡。んんん♡。意地悪な指なんだからぁ♡。んあん♡焦らしちゃ嫌ぁ♡。んっ♡そう、そこが良いのぉ♡。んあん♡レオちゃん♡。先っぽを噛んでぇ♡」
「はぁはぁ…サクラさん…こんなにぷるんぷるんなんてズルいよ。はぁはぁ…下も触っていい?。あのヌルヌルでぷるぷるなピーーー!を弄りたいんだ。俺の指先に纏わりつく…あの柔らかい感触が大好きなんだよぉ…」
「うふふ♡レオちゃんのエッチ♡。でも指よりもぉ…あ〜わたしに言わせたいのねぇ?わたしにぃ何を入れて欲しいのかぁ♡。もう、ドスケベなんだからぁ♡。でもぉ欲しいから言うわね?。レオちゃんのピーーーを…」
もはや声だけを聞かせるための演技ではなくなってないか?。辛うじて乳首は隠れているものの、サクラさんの浴衣の前はほぼ全開になっている。このまま寝室に運びたい気持ちを抑えながら、俺は少し棒読み的な台詞を吐いていた。しかしそれに反応しているのはギルマスではなくサクラさんだ。浴衣の裾から長く真っ白な脚を出して…俺の股間にあてがってくる。
「やっ!!やめろぉ!!…はぁはぁはぁはぁはぁ…や、やめてくれ。…みっ!認めるっ!。わたしは!やっ!ヤツカドにっ!!。はぁはぁはぁ…」
サクラさんの潤んだ目が見ている。そして紅潮した頰と唇。この色っぽさは間違いない。さっきの混浴温泉でも見た表情だ。俺の下腹を跨いだままゆっくりと揺れていた嬉しそうな微笑。こうなったらもうヤルしかない!そう思ったところにギルマスが絶叫した。少し残念そうな顔をしたサクラさんが襟元を直しながらリン・ムラサキの目前に立ちはだかる。こうして見るとサクラさんの方が頭半分背が低いのが判る。しかし胸の突出は…
「ん〜?。最後の方が聞こえなかったわねぇ?。わたしはヤツカドに!。の次の台詞は何かしらぁ?。白状しないなら次は生で触られるわよぉ?。あたしではなくアンタがねぇ?。ピーーーをぺろぺろされてみるぅ?。それとも乳首をはむはむされたいのかしらぁ?。それとも一気に貫いて…」
「抱かれたいんだ!女帝に隔離される前に!。…わたしはハーフ・エルフだ。亜人や獣人のオスとは相性がこの上なく悪い。…それゆえの果てしない禁欲生活だったが…わたしはヤツカドと出会ってしまった!。わたしだって女だ。…男も知らぬまま、愛も知らぬまま朽ち果てたくない!。それがわたしの本音だっ!。…ギルド・マスターとして考えれば、レオ・ヤツカドは利用価値も桁外れな討伐者。しかし、その存在は国さえ揺るがしかねないと天災の討伐で知った。…もう…私の手から確実に離れてしまう。」
「だから拘束して、どこかに隠そうと考えた訳ね?。天災と相討ちになったとか王都には報告して。…でもレオちゃんの量産は急を要する任務でもあった。それはいつ頃からなの?。…教えなさいリン。大切なことよ?」
「それは…ヤツカドがB+の試練に受かった頃だ。Bランク以上のデータは自動的に王都の討伐者ギルドに転送される。そして厳戒級の監視を命じられてすぐに、ヤツカドの遺伝子サンプルを送れと命令が下された。そこに天災の出現だ。わたしはコレを天命とさえ感じたのだよ。ヤツカド…」
涙ぐんだギルマスの目が俺をまっすぐに見る。この切ない表情は少し前に見た気がした。そうだ、俺がバーランド商会に戻った日に見せたミミの顔だ。ひとりで俺を探し回り、誰にも言えない後悔を抱いていて、そして俺の身だけを案じてくれていた。それこそ神に祈っている者の瞳そのもの。振り返れば彼女への疑心は尽きない。しかし今のリン・ムラサキの瞳には嘘が無いように思える。一人の女性として俺の未来を心配しているのか?
「ほい。これで動けるだろう?。そんな顔をされたら拘束なんてしてられないし。それと、俺のせいで二人に迷惑をかけたことも理解したよ。俺がこの世界に現れなければ、サクラさんにも、ギルマスにも、辛い過去を思い出したり、いがみ合ったりさせることなど無かったはずだ。謝るよ…」
「それは違うわレオちゃん。そんな事を言い出したら切りがないもの。」
「そうだヤツカド。キミはこの世界に意図して呼ばれた訳では無い。そしてキミは我々の為に戦ってくれた。断る事もできたはずなのに、だ。」
「違うんだよ二人とも。…俺は、俺を、オレみたいなやつをこの世界に呼び付けて何かに利用しようと考えた奴がいると思っている。それが王都の連中なら俺は会いに行かなきゃならない。俺を何に利用したいのか、単純に考えれば二つだろう。サクラさんが言っていたクローンの大量生産。ホムンクルスの技術はその成長を促進する手段だ。そしてそのクローンによる軍隊を作り、または新しい愛玩用の牡として、種の繁殖用とか快楽の道具にでもする気なんだろう。しかしどんなクローンでもオリジナルを超えることはない。だからオリジナルの俺が保険として必要になるんだよ。」
何となくだが、この頃の慌ただしさに終止符を打てそうな気がする。俺がこの世界に飛ばされたのは単なる偶然ではないだろう。いま考えられる根本的な理由は無くとも、俺に異常な力が与えられている事は確かだ。そうなる事を知っている誰かが、俺をその手のひらの上で転がしているように思えて仕方がない。先ず誰の企みかを調べて…その真意を知らなければ。
ようやく社畜的にしか働けなかった自分の性癖から脱却できそうだ。ここに来てようやく俺がこの世界で何をすべきか解った気がする。先ずは王都に行ってこの皇国のトップに会うべきだろう。俺と同じ様に召喚されたはずの初代女帝についても知りたい事が山積みだ。…夜が明けたら帰るか。
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