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主要登場人物一覧
蔵島壱成(19)…2代目主人公 ULTIMATE緊急事案機動処理部隊第1班所属
中島佑紀弥(19)…ULTIMATE緊急事案機動処理部隊所属
松浦風雅(19)…ULTIMATE緊急事案機動処理部隊所属
長内貴也(52)…ULTIMATE中央指令部長
水崎一躍(23)…ULTIMATE緊急事案機動処理部隊所属
柳生敦也(51)…ULTIMATE緊急事案機動処理部隊所属
赤木龍一(33)…ULTIMATE緊急事案機動処理部隊長
室口翔平(42)…ULTIMATE3代目総監
福良啓二(29)…ULTIMATE総監秘書
岸田正龍(25)…警衛局中央監察部首席監察官付き監察官
工藤哲也(45)…警衛局中央監察部首席監察官
気がつくとそこは病室だった。体を起こすと目の前には白衣を着た男が立っていた。
「蔵島壱成で間違いないか?」
「はい。」
「君には感染の疑いがある。搬送される前までの事について詳しく話を聞かせてくれないか?その前に言い忘れてたな。警衛局附属病院で医官を務めている小野だ。」
「森の中で捜索してたら煙の様なものが前方から出てきて。気づいたらここに」
「君には今感染の疑いがある。これから1ヶ月間拘束しその後、感染確認がなかったらその後解放する」そう言うと小野は病室の鍵のチェックを行い始めた。
「もし逃げれば危険重要人物として射殺する。逃げないようにな」そう言うと小野はその場から去っていった。
「解放されることは無いぞ。あいつが言ってるのは全て嘘だ」
「あなたは?」
蔵島は話しかけてきた初老の男に声をかけた。
「封鎖区域外に避難する時に逃げ遅れた。助けを求めて歩いていたら警衛隊と出くわした。感染の疑いがあると言われそのままここで拘束されることになった。」
「どうして解放は嘘だと?」
「ガスを吸ったと言ったろ?わしもそれを吸ったと言ったらここに連行された。恐らくそのガスに原因があるのだろう。それに感染の確認方法などまだ開発されてはいない」
そう言うと初老の男は自分のベットから立ち上がり名刺を渡してきた。
「わしは元警衛局附属病院の医官だ。何か聞きたいことあるか?」
「俺、やらなきゃならない事があるんすよ。どうやったらここから出れるんですか?」
蔵島は片倉から預かっている家族への手紙を手に握りしめながら聞いた。
「逃げるしか無いな。ここ(感染者用特別病棟)のセキュリティーは日本一だと言われている。逃げるのもそんな簡単では無いだろう。」
「どうやって逃げれば?」
「お前、現役の警衛官だろ?逃げれば除隊だって有り得るぞ。その覚悟があるのなら逃げてもいいが」
「あります」
「わかった。わしは元ここの医官だ。わしに任せろ」
そう言うと男は携帯を取り出し何処かに電話をかけた。
「俺だ。特別病棟に来てくれ」数分後男に言われ1人の若い医官がやってきた。
「なんすか?達さん。」
「脱走に協力して欲しい」
「そんなの無理っすよ」
男はその医官と話しながら医官の後ろにいた蔵島に合図を出した。蔵島は合図の意味を理解するとすぐに背後から医官を襲った。
そして拳銃を奪うとそのまま医官に銃を突きつけた。
「失せろ。」蔵島が言うと医官は手を挙げながら寝転がった。
その時医官の右手がポケットに入る動作が目に入った。
「手を出せ」
蔵島はその一瞬を逃さなかった。
「さすが現役の警衛官だな笑」
男はボソッと呟いた。
その後、蔵島は病室にあった倉庫を破壊し装備品を取り返すとその中から手錠を取りだしそのまま医官につけた。
「おい蔵島これ持っていけ」
そう言うと初老の男は医官のポケットから鍵を取り出しそのまま投げた。
「これって?」
「ここの特別病棟は全て暗証番号又はこの鍵でしか開けれん。これを使って特別病棟を出たらそのまま非常階段を使って下に降りろ。」
「あなたは行かないんですか?」
「俺はもう歳だからな笑残りの人生ここで過ごすわ」
「わかりました。お世話になりました」
蔵島は軽く頭を下げるとその場を後にした。