🇫🇷「お邪魔するよ」
紅茶の匂いが僕の横を通り抜けていった。
🇬🇧「……紅茶でもどうですか。アフタヌーンティーです」
🇫🇷「…いただくよ」カチャ☕️
腐れ縁で繋がってるだけの僕たちは今日も一緒にアフタヌーンティーをする。
正直コイツと居る時間は良くないわけではない。いわば”悪友”みたいなものだ。
🇬🇧「……」
🇫🇷「……」
特別何か喋るわけではないが、居心地はいい
🇬🇧「最近はどうなんです?」
🇫🇷「どうって?」
🇬🇧「国内の様子ですよ。ま、君の事だから今日もまた公務員達がストライキでもしてるんでしょうね」
🇫🇷「馬鹿にしないでくれよ。…今日はたまたまだ」
🇬🇧「ふふ、ほらやっぱり」
🇫🇷「……」
🇬🇧「?どうしたんです」
🇫🇷「いや、君が笑うのは何か新鮮だね」
🇬🇧「…はぁ紳士たるもの愛想笑いも心得てるんですよ」
🇫🇷「はいはい」モグ🍪
(……僕にも紳士に対応してくれるんだ…)
お互いに腹の底が読めない、そう思ってるだろう。僕らはいつも憎い敵が(心強い)味方かのどちらかだ。
いつもくだらない話をして、お菓子を食べて、紅茶を啜って。本当にくだらない。
けれども僕は堕ちる時があれば、その時は一緒にいれたら、なんて思ってしまう。
これはきっと恋でも…愛でも…ない。そんなものコイツには抱かない。
🇫🇷(この感情は……)
コイツもきっと似たような感情を僕に抱いているんだろうなと思う。いや、コイツの場合きっと僕よりも重い何か…。
ただお互い口には出さない。
🇫🇷「ん、この紅茶…」
🇬🇧「気づきました?」
🇫🇷「はあ…君さ…こういうのは…」
🇬🇧「なんです?バレないように、ですか?」
コイツ、行動には出すんだ…
何をする気だろう。
こんな紅茶飲むわけがない。
🇫🇷「ふーん」
🇫🇷「……これ、飲んであげようか?」
🇬🇧「私が信頼できるなら、どうぞ」
🇫🇷「しょうがないなあ」
🇬🇧「あなたは本当私に弱い」
🇫🇷「君は僕が飲むとわかってたはずだけど?ちなみに信頼はしてないよ」
紅茶を一気に飲み干す。
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睡眠剤を紅茶に盛った🇬🇧と🇫🇷のお話。