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夢「あ…ヤバ…」フラッ
唐突にくる眠気。これは…。
告。個体名夢の魔王進化を開始。
ギィ「夢?!!」
リムル「夢…?!」
だめ…。だめだ。起きなきゃ。
もう、何も失いたくない。
だから殺さなきゃ。
こんなとこで止まるわけにはいかないの!!
ギィ「リムル、この街に結界を張れるか?」
リムル「できるけど…なにするつもりだ」
ギィ「万が一、夢がこの国以外に脅威をなした場合、揉み消すのも難しくなるだろ」
リムル「揉み消す前提なんだな…」
ギィ「夢は俺が相手をするから頼んだ」
リムル「あぁ、わかったよ」
ギィ「なぁ、夢。」
夢「…なにギィ」
ギィ「お前はこれで良いと思ってるのか?」
夢「…」
華はまだ地面で舞っている。
建物が、地面が赤く染まった。
夢の顔が、服が、髪が赤く染まる。
ギィ「それが答えだな。」
ギィの禍々しいオーラを纏った剣が出てくる。
そういえば、ギィは剣を使って戦っていたっけと思い出した。
ギィ「お前とやりあうのは5年ぶりだな。」
夢「そうだね。私は忘れていたけど」
ギィ「お前も俺も究極能力持ちなんだ。小細工は無しだな」
夢「さぁね」
ギィや、リムルには体に手を触れないと華をつけられない。空中を蹴り、ギィの方へと向かう。
ギィはそれに合わせ剣を振り下ろす。
やっぱり近寄らせてくれないな。
空中を蹴り近づいてくる夢。
避けるのは簡単だが、避けるだけじゃ止まらないだろうな。
だが、剣を当てるのは難しい。
夢の…というか天間族の肉体では簡単に避けられる。
狙うのは夢の体力切れだ。
真の魔王への進化が始まっているのならもの凄い眠気の中で戦ってるはず。
だが、時間をかければかけるほど人間は死んでいく。
ギィ「はぁ…この国は何度滅ぶんだろうな」
夢も夢で羽は機能していないのに飛んでいる。おそらく重力系のスキルを持っている。魔力感知に、耐性系スキル。そして、一番厄介な魔法無効の性質。魔法系のスキルは使っても怯まず凸ってくる。
夢「うぅ、(泣)」
ギィ「なんで泣くんだ夢。お前が決めたことだろ?」
夢「泣いてない…!!泣いてない!!」
ブンッ
風を切る音を立てながら夢の蹴りが迫ってくる。避けるよりも掴んで手を縛った方が早いか…?と思い手で蹴りを止めた時。
バァァァンッ
ギィ「?!!」
ギィ「痛ぇな」
夢「ギィ!!?」
蹴りを止めた手から体へと順番に華が広がり、一瞬で爆発した。
夢「あっ、嫌!嫌…」
こいつの発動条件は手で触れるじゃねぇのかよ!!
見誤ったが、超速再生で再生はするから特に…
ギィ「再生が…遅い…?!」
ギィは見誤っていた。夢のもう一つのスキルを。
崩壊向体の能力。体の崩壊状態が一定異常進むと、スキルの持ち主から受けた攻撃は回復できなくなる。
ギィが回復できているのは究極能力を持ち超速再生を持っているからだ。
それでも再生速度は極端に遅い。
相手も共に崩壊へと道連れにする能力だ。5年前戦った時は夢の体はまだ崩壊しきっておらず、この能力は発動しなかった。
夢すらも把握していない能力だ。
夢「嫌ッ!嫌だ!!もう、なにも…。なにも失いたくない!!」
驚きで、地面にしゃがみ込んだギィに駆け寄り、泣きながら抱きつこうとする。
ギィ「あぁ、もう。落ち着け夢」
夢「ごめんなさい!!ごめんなさい…!!嫌!嫌なの!!やめてよ!!」
傷は致命傷ではないし、再生速度もだんだんと上がってきた。
ギィ「夢、落ち着け。」
夢「ごめんなさッごめんなさ…」