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推しを弱らせ弱らせ救いあげるのがオタ活の一部だと思い込んだ女の為の連載
国民的アニメサ○エさんにあやかって同様三本立てにしようか迷った末二本立てです。
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いつも私の書く物語を読んで頂いてありがとうございます。
Title _ 雨は目から
さーさー、と大粒の雨が体を打ち付ける。
曇天の空にはいつもの青さえもこの赤い瞳には映らない。
しこたま飲んだ帰りに家電製品店で見た結野アナの天気予報では今日は土砂降りの雨だと言っていた。そこに添えられた言葉と哀れみの笑顔はなんだったのだろうかと昼間はそればかりを考えていた。
「さて天秤座のそこの貴方、宝物が幾つかなくなるかもしれません、もう一度自分の胸によく訴えかけてまた笑顔を見せて下さい」
真っ黒な番傘を差す彼女はそう言った。どこまでも眩しく輝いていた彼女の笑顔すら今日の雨は曇らせるのだ。そんな鬱々とした朝に自嘲じみた笑みを溢す。
宝物
そんなもの今まで、幾度となく取りこぼしてきた。
失ってきた、離れていった。
喪失感が消えることのない生涯は孤独を望んでいるというのに、心の片隅でそれを拒んでいる。
過るのはあったはずの翡翠の目
大好きな人の言葉と首
走り続けると背後には必ずしも屍は転がっていた。
宝物なんて、もう御免
そう言って玄関を開ける。
そうしてまた自嘲じみた笑みを浮かべた。
宝物、生き物にあってなければいけないもの。
名前だ。
…彼はそう名乗った坂田銀時だと
そして目の前の男はこう名乗った、坂田金時だと
俺は呟く
「結野アナ…幾つかじゃない、全部だ」
焦りを含むその足取りに俺は暗闇を彷徨った。
体を打ち付ける視線はこの雨のようだ。
そうして番傘を閉じてみるととても清々しい気持ちになる。喪失感、そんな言葉じゃ足りない、怖い、そんな言葉じゃ足りない、無だと、何も無いと、俺の体は告げていた。
雨水で洗い流されるのは汗の香りを放つ。
家族に否定された
友人に否定された
町に否定された
愛した者達全てに否定された
右も左と分からない。
懐かしい感覚だ。
一番古い記憶とよく似ている。
あの人を切った瞬間とよく似ている。
そうだきっとこれは神のお告げなのだ。
俺に、鬼に
そんなものは必要が無いという
残酷な雨は彼のなにかを覆い隠した。
頬を伝る雨水は果たしてそうなのか、分からない。
でも、ただ、最後にひとつでも望んでも良いのなら
「おれをひとりにしないで、…だれかっ…たすけて…」
きっとこの雨は俺の目から流れるものだと錯覚した。
どんっと体に衝動が走る。
「さっさとそう言やァちっタァ苦しまずに済んだのかねェ」
また体に何かが戻った。
ドコかで望んでいた。
心の底で叫んでいた名前。
「ッ…しんすけ、たすけて…」
Title _ 俺の宝物
「そういえば銀ちゃんの宝物ってなにアルか?」
ジンジンと体に向けられる太陽の光が彼の肌に吸い付いた。万事屋は今日も今日とて町をただぶらぶらと歩いていた。先程、或る少年が宝物を無くしたと泣きついてきたのが脳内を過る。
目の前には黒服の男が3人と子供が2人。片隅に居る大きな巨大犬はハァハァと荒い息を吐いて笑っている。
「…銀時」
そう呟いたのは無意識だった。
だも拒み訂正することは無い。だってあの人がくれた最初で最後のモノだったから。
『君の名は銀時です』
『ぎぃー…う、き?』
喋ることすらままらなかった俺はそれを己の最大限で復唱することしかできなかった。それでもいつまでの俺の心に、魂に刻まれるその名は輝いていた。
「名前、俺は〝銀時〟がだーいすき」
歯を剥き出しにニカッと笑うと、目の前の者達も同じように笑った。