ぎゆしのVer.
ある穏やかな昼のこと
鴉「シノブー!!!オヤカタサマガオヨビダ!イマスグホンブヘムカエ!カァーカァー」
し「あおいー?行ってくるわね」
ア「しのぶ様!お気を付けて」
し「えぇ」
しのぶは本部へ向かって急いだ
し(何かしら、合同任務?長期任務?)
冨「胡蝶」
し「と、冨岡さん!!!ビックリさせないでくださいよォ」
冨「すまん、そんなつもりはなかった」
し「はいはい、、、ところでこんな所でなにを?」
冨「胡蝶こそ何をしている」
し「質問に質問で返さないでください〜」
し「私は御館様に呼ばれましたので」
冨「俺もだ、まさか合同任務か」
し「まさかってなんですか?まさかって」
冨「、、、」
し「もしもーし?無視ですか〜?」
冨「早く行こう、御館様が待っている」
し「ほんとに、そういうところですよ〜」
御「義勇、しのぶよく来たね」
し「お館様におかれましても御壮健で何よりです。益々の御多幸を切にお祈り申し上げます」
御「ありがとう、しのぶ」
冨「早速ですか御館様、どのようなご要件でしょうか?」
御「2人に合同任務をお願いしたくてね、一般隊士への犠牲も出始めてるみたいでね、いいかい?2人に任せても」
冨・し「「御意」」
帰宅途中
し「冨岡さん、明日蝶屋敷にて作戦会議をしましょう」
冨「承知した」
し「では、お気を付けて」
冨「ああ」
後日
し「御館様の話によるとその鬼は祝言をまじかに控えた女性ばかりを狙うらしいですね」
冨「そのようだな、つまり俺らは祝言をまじかに控えた夫婦役と言うことか?」
し「ええ、まぁそんなところですかね」
し「どの案件も全て女性だけが犠牲になってますのでいざという時は助けてくださいね」
冨「承知した」
し「それと冨岡さん、」
冨「なんだ」
し「来る時は隊服ではない服で来てくださいね」
冨「承知した」
し「では、後日」
任務当日
し「あら、冨岡さん!」
し「意外と似合ってますね」
冨(胡蝶の隊服以外の格好は初めて見たな)
冨岡はというと、スーツを着ている。日頃から鍛え抜かれた体のラインがよく分かり、人より頭1つ分背丈の高い冨岡にはとてもよく似合っていた。そして胡蝶はというと、今日の為にとアオイが作ってくれた純白のミモレ丈のワンピースを着ている。色白のしのぶにはすごく、すっごく、すっっっっっっっごく似合っていた。
なぜ2人とも洋服を来ているかと言うと、今回犠牲になった人達に共通しているのは色白、小柄、そして洋服を来ている人達だからだ。なぜ、鬼が洋服の人を好んで食らうかは分からないが今のしのぶは鬼の餌にはぴったりなのだ。
冨「胡蝶、参ろう」
し「はいっ!義勇さん」
冨「なんだ突然」
し「私達夫婦役なんですから、ね?」
冨「そうだな、しのぶ」
し「ふふ」
冨「参ろう、、しのぶ」
(ねぇみた?今の2人)
(あれはやばいわね)
(この世のものかしら?私夢見てる?)
し「ギ、ギユウサン?」
冨「ナ、ナンダシノブ」
し「ワタシタチナンカシマシタッケ?」
冨「イヤ。シテナイハズダ」
し「では、何故こんなに視線を浴びてるんですか?!」
冨「俺に聞くな」
この鈍感、natural mineral waterコンビは自分たちのずば抜けた見た目に気づいていないようだ。
(何あの美丈夫)
(カッコイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ)
(男の方もだけど女の方もなかなかよ)
(うわぁっ、The美人って感じね)
(眼福眼福)
し「早く行きましょう!義勇さん」
冨「ああ」
冨・し「全集中スゥーーーー」
しのぶと義勇は一瞬にしてその場から消え去った。
(、、、、、、え?)
(き、きえた?)
任務先の旅館にて
旅「お客様、長旅お疲れ様でした。お部屋は1つで良かったですよね?」
冨「いや、べt!!!」
し「ええ、一つだけで、結構です。わざわざありがとうございます!」
部屋にて
冨「しのぶ!結構痛かったぞ」
し「あら〜失礼しました、」
し「でもですね、義勇さん!私達仮にも今は夫婦役なんですからね?」
㌧㌧
旅「失礼します」
し「はぁい」
旅「露天風呂はお部屋についておりますのでそちらをご使用ください。お夕飯についてはご用意出来次第こちらまでお運び致します。」
し「ありがとうございます」
旅「ごゆっくり」
し「で、義勇さんどちらが先にお風呂入ります?」
冨「先に入れ」
し「では、お言葉に甘えて」
数刻後
し「明日に備えて早く寝ましょう!」
冨「あぁ、だか胡蝶布団1枚でどう寝る?」
し「んー、、、一緒に寝ます?なんちゃって」
しのぶが冗談でそういうと冨岡はしのぶの腕を引いて布団に入った
し「ちょ、ちょっと?!冨岡さん!なにを」
冨「お前が一緒に寝ると言った」
し「それは、冗談で」
冨「うるさい、はやくねろ」
し「はぁ、わかりましたよ!おやすみなさい」
翌朝
し「んぅ」
冨「おい!胡蝶起きろ!」
し「嫌です、まだ寝ます」
冨「おい蟲柱!しっかりしろ」
し「んー、うるさいですねぇ、ちょっとくらいいいじゃないですか」
冨(神崎はいつもどうやって起こしているんだ?)
し「ぎーゆーうーさぁーん」
冨「なんだしのぶ」
し「抱っこ」
冨「???」
し「ぎゆーさん!抱っこしてください」
冨「無理だ」
し「抱っこ!抱っこ!抱っこ!抱っこ!」
冨「わかったから、ただし起きないと抱っこはしない」
ピシッ!
冨(起きた!?)
し「抱っこしてください」
冨「来い」
し「へへっ!やったぁあ!ぎゆーさんありがとうございます!」
皆さんお気づきのとおりしのぶの寝起きはまるで赤子そのものなのだ。
冨「おい、しのぶ?」
し「zzz」
冨「またか」
お昼頃
し「、、、」
冨「、、、」
し「、、、先程はすみませんでした」
冨「別に気にしていない」
し(あ〜やってしまった)
冨「早く行こう」
し「、、、はい」
し「ここが例の旅館ですかね?」
冨「ああ、行こう」
し「ごめんください〜」
旅「はぁーi、、、!?」
(やば!大物きた!しかも最高の餌だ!!!これならあのお方にも気に入ってもらえるだろう)
旅「お客様〜お待ちしておりました。お部屋へご案内します〜」
し「ありがとうございます〜」
旅「お客様〜ご予約されていたお部屋なのですが、先日の強風により露天風呂の屋根が飛ばされてしまったので、代わりに最上階のこの旅館で最も良いお部屋を同じ料金でご提供させていただきます〜」
し「あらあら、そんなことが」
冨「わざわざすまない。感謝する」
旅「こちらになります、」
旅「また何かありましたらお声掛けください」
し「はぁい!」
し「この部屋怪しいですね」
冨「ああ」
し「とりあえず偽祝言の準備をしますか」
冨「そうだな」
旅「まぁ!!!!お客様とても似合っております♡」
し「あら、なんだか気恥しいですね」
しのぶは今白無垢を来ている。それはもうお似合いで。
旅「旦那様が外で待っておられますよ」
し「ええ」
し「義勇さん!」
冨「しのぶ、やっと来たか」
冨「なかなか似合ってるな、さすがだ」
旅「それではお写真撮るので街の方に移動しましょうか」
し「はいっ!」
(あら、新婚さんかしら)
(随分な美男美女ねぇ)
(あんな美男美女この街にいたっけな)
(ただ、またお嫁さん突然消えちまうんじゃないのか?)
(最近物騒だしな)
し「冨岡さん、狙うなら屋敷に入ってからです。おそらくあの部屋に潜んでいるのでしょう。着替えるついでに刀を冨岡さんに渡しておきますのでもしもの時は刀を投げてくださいな」
冨「承知した」
旅「では、奥様こちらのお部屋でお着替えくださいませ。」
し「ありがとうございます」
し(そろそろでしょうか?鬼の気配が強くなってきましたねえ、ちゃっちゃと着替えちゃいましょう)
スゥー
し(、、、、、、来た)
冨(、、、、、、来た)
鬼「美人な奥さん、」
し「なんでしょう、私はあなたに用はないですが」
鬼「そんなに強がらなくてもいいんだよ、本当は怖いだろ?」
し「いえ、全く、、だって_______________慣れてますからニコッ」
鬼「っ!お前まさか鬼狩りか?!」
し「ええ、まぁそんなところですかね」
鬼「ッチ!」
鬼「まぁいい、すぐに喰ってやる」
し「冨岡さん!!!刀を」
冨「胡蝶!!!」
たが、想定外の自体が起きていた。しのぶは手首を鬼に掴まれ、自分の刀まで手を伸ばすことが出来なかった。
し(クソッ届かない)
冨「胡蝶!」
し「あら冨岡さん、ありがとうございます」
冨「俺は人を避難させてくる!」
しのぶは義勇から投げられた刀を目にも留まらぬ速さで鬼の目に刺した。
鬼「グワァ!!!」
鬼「血鬼術!」
し「ッツ!」
鬼「俺の血気術は毒なんだよ。お嬢ちゃんにこの毒が耐えなれるかな?」
し「あいにく私も毒使いでしてね、このくらいの毒致命傷にもなんともなりません」
鬼「強がらなくてもいいんだぜ」
鬼「顔色悪いし」
し「そ、そんなのこと、ないです。」
しのぶは手に力が入らず鬼によって自身の刀を奪われてしまった。
鬼「お嬢ちゃんの刀変わった形してるね。」
し「貴方には関係ありません。返してください。」
鬼「これ、鬼を倒すための毒が入ってるんだよね?人間にやったらどうなるんだろウッ!!!」
し「痛っ?!」
鬼「痛いんだあ、どう?自分の刀で刺される気分は」
そういうなり鬼はしのぶを刺した傷口をえぐるかのごとくグリグリと刀を押し付けてきた。
し(、、、まずい)
スッ
しのぶは常に忍ばせてある毒を塗った短刀を鬼の開いた口の中に思いっきり腕ごと突っ込んだ。
し(喉の奥にある膜に刺せば、こいつの特性からして確実に殺せる)
わずか2秒足らずて手を突っ込み、膜を探し、的確に刺すという早業のせいで鬼は思考が追いつかず毒を分解できなかった
鬼「グワァ〜」
し(な、何とか倒せましたね)
し(柱としてこれ程までの重症は不甲斐ないですね、なんだか目の前が、クラクラして、、来ました)
冨「胡蝶!!!胡蝶!!!目を覚ませ!!!胡蝶!!!」
し「とみ、おかさん?」
冨「無事か?止血はしているようだか」
し「すみません。軽く応急処置はしました」
冨「そうか、ならよかった」
し「、、、え?」
し「なんかやけに素直ですね」
冨「そうか?」
し「ええ、なんです?なんかありました?」
冨「おまえは俺にとって大切な存在だ、それだけだ」
し「っ!なんですか?!急に!」
冨「事実だ」
し「そ、それはどういう?」
冨「つ、つまりだな、その、こ、胡蝶のことを慕っている」
し「ふふ、ありがとうございます」
し「それと冨岡さん?私も言いたいことが一つだけ」
冨「なんだ」
し「私も貴方のことをお慕いしていますよ」
し「あ、あともう一つだけ」
し「歩けそうにないので蝶屋敷まで運んでくださいな」
冨「ああ、」
しのぶは義勇の背中に乗せてもらって蝶屋敷まで向かった
冨「胡蝶?」
し「、、、」
冨「また、寝たのか?」
冨(かわいいな)
ぎゆしのVer.[完]
最後展開早すぎ笑
コメント
5件
今回もすっっっっごく素敵でした!!!!夫婦役!良いですね…!!戦闘シーンも読みやすくて…凄い…好きです…( ˶¯ ꒳¯˵) 抱っこを求めるしのぶさん可愛い…最後の冨岡さんが告白した時はニヤケてしまいました…(笑) 私も夫婦役を書いてみたいのですが参考にしてもよろしいでしょうか…?!