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2 - チョコのやつ。(kyrt)

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2023年11月06日

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「ねぇレトさん」

「ん?」



こたつでみかんを剥いていたとき。



「あのさ、冬のキスは雪のような口溶けってあるじゃないですか」

「ありますねぇ」

「あれってガチなのか試したい」



試す?俺で?

脳が溶けてるんとちゃいますか?



「嫌です」



嫌…というより、冬じゃなくたってさ…

キヨくんとのキスは…

ああああこれ以上は恥ずかしくて言えない!!



「なんでよ」

「だって…恥ずかしい」

「今更!?何回もしてるよね!?」

「いやっ…してるけど!」



そんなことを改めて言われると恥ずかしいに決まってる。俺は剥き終わったみかんを急いで口に入れた。



「うわっずりぃ…」

「〇#✕%&?」

「いやなに言ってるかわかんねーよ…」



これでキスなんてできないだろ!

ざまぁみろ!



「しょうがねぇな…」



俺が得意げにしていると、頬に感じる程よい温かさ。キヨくんの手だった。



「ぁに…」

「食べ終わった?」

「……」



たまにしか見せない、ものすごく優しい顔をしていた。

あ…これだめなやつだ…

その瞳に吸い寄せられるように、俺は閉じていた口を少しずつ開ける。



「かわいい顔…いただきます♥」



顔がゆっくりと近づいて、赤くチラついた舌が俺の唇をこじ開ける。



「ん…ふっ…」



弾力のある舌が俺の舌を絡めて離さない。こんなに熱いの…雪なんて解けちゃうじゃん…



「ふぁっ…きよく…」

「きもちい?」

「ん…」



コクコクと首を動かすと、満足そうに顔が離れていく。



「あ…」

「なに、その顔。もっとする?」

「や…いいです…」



ほんと…なんでこいつこんなに上手いの?



「あ、そういえば、チョコ買ってあるけど食べる?」

「…食べる。何買ったん?」

「メル●ィーキッス」

「うわ…」



狙ってんのかよ。



「これ食べてもう一回しようか」

「やらねーよ!!」








Fin.

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