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アーサーが菊に距離とられる話(朝菊)

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アーサーが菊に距離とられる話(朝菊)

1 - ドジっ子アーサー大失敗!!「菊!これは違うんだ!!!」さぁどうする?!

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2024年04月02日

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朝菊





「菊〜!菊〜!」

気持ちの悪い声を上げながら自室に置いてあるぬいぐるみを抱きしめる男はイギリス、またイギリスという国の化身であるアーサー・カークランドである。

「菊…!!なんで会えないんだ…!!」

「うっせぇアルよアヘン!!菊菊って…!そんなに会いたいならとっとと会いに行けアル!!!」

「それは無理だぞ、アーサーは今菊に出禁くらってるんだぞ。」

「はぁ…?出禁?じゃあなんで我は菊から様子を見に行ってこいなんて頼まれてるある」

「……はぁ、アーサーが菊んちでスコーン作ってそれを大阪にあげたら、大阪が倒れて救急車に運ばれることになったから出禁くらったみたいなんだぞ…」

「それはアヘンが全面的に悪いある…」

耀とアルフレッドがこそこそと話していたらアーサーがギロっと2人を睨みつける。

「煩いぞそこ!!用がないから出ていってくれ!!」

「お前こそうるさいあるよ!!それに用があるから来てるある!なければこんなところにわざわざ来ねぇある!!」

「そうだぞ、こんなところ好きでいるわけないよ」

「ッ〜〜!!!」

2人にやれやれという感じで論破されるアーサーは耐えきれずに、枕に顔を疼くめてうんうんと唸る。

「はぁ…ほらアヘン、菊あるよ〜」

「菊?!」

耀が菊という名前を出した瞬間バッと顔をあげたら、目の前にはビデオ通話中の菊が画面越しにポチと一緒に座っていた。

「き、菊…?菊なのか…?」

「はい……その、とりあえず通話きっていいですか?」

菊はハハハ…と、乾いた笑いをしながら斜め右下を見て諦めたような表情をしだす。

「ま、待ってくれ!菊!この間はすまなかった!」

「アーサーさん…!この間のこと反省してくれ…」

「やっぱり菊用に少量の媚薬を混ぜていたのが悪かったのかもしれない…!次からはいれないようにする!だから許してくれ…!」

「アーサーさん……?」

「はぁぁぁ…きっっしょいある…こいつ菊の代わりに殴っていいあるか?」

「うぅ…こんな話聞きたくなかったぞ…耀、アーサー殴っていいぞ…」

3人が頭を抱えている中、淡々といろいろとヤヴァイ話をし続けるアーサーの口をガバッとアルフレッドが押さえつけ、ついでに耀がアーサーの頭をバゴッとグーパンで殴る。

「んぐっ?!たにむるんは!(何するんだ)おふぁいはろ!!!(いたいだろ)」

「アーサー少し落ち着くんだぞ!菊の目が死んだ魚のような目になってる! 」

アーサーがハッとして菊の顔を見ると青白くなった顔をして完全にアーサーと目も合わせず、下を完全に向いていた。そしてなぜかポチは、アーサーのことを心配そうに覗いていた。

「あの…耀さん、通話…きっていいですか?あと出禁ではなく暫く会わなくてもいいですか?」

「……。いいあるよ…菊、暫くうちに来るよろし。みんな歓迎するある…」

「菊、俺も協力するよ。会議はリモートでもいいようにみんなに言っておくから安心していいんだぞ…あとでお菓子持っていくから…」

「おふたりとも…!ありがとうございます…」

菊は涙目になりながら嬉しそうに2人にほほ笑みかける。それを画面越しでアーサーが恨めしそうに見つめる。

「菊…!この間も、その前も本当にすまなかった…!どうしたら君に会えるんだ…?寂しくて仕方ないんだ」

アーサーが服をキュッと握りしめて泣きそうになりながら唇をかみしめて菊に問う。

「……」

「菊、無理に会わなくてもいいあるよ。このド変態と菊を一緒にいさせてたと思うだけで我、とっっても辛いある…」

「そうだぞ、無理に一緒に居なくてもいいんだぞ。会いたくないならHEROである俺が菊のこと守ってやるんだぞ!」

「そう…ですよね。」

「き、菊…」

「アーサーさん。」

菊は画面越しにアーサーとしっかり目を合わせて真剣な目付きでアーサーに話しかける。

「な、なんだ…?」

「私が今から言う条件をクリアできたら私に会っていいです。」

「ほ、本当か?!」

アーサーが目を輝かせて喜びを見せると、耀とアルフレッドがアーサーをドガッ押しのけて菊の顔を見ようとする。

「菊!何言ってるある!そんなことしなくていいあるよ!我が守ってやるある!」

「菊!イヤイヤ会う必要はないんだぞ!そんなに嫌ならアーサーを閉じ込めてやるよ!」

「はぁ?!ちょっとお前ら何言ってんだよ!いくらなんでも俺への扱いが酷すぎじゃないか?!」

『酷くない!!』

2人にがシンクロして言ったのが効いたのかアーサーがガクッと膝をついて項垂れる。

「それで菊、条件って何あるか?よっぽど大変なものあるか?」

「それは…」





 



「おいおいアーサー!なんだよその湿気たツラは〜!」

フランシスがアーサーの肩にドッと腕をかけてからかってきたのにも関わらず、アーサーからのいつもの反抗が見られずフランシスが動揺して肩から腕をどける。

「どうしちゃったんだ?いつもの反抗的なお前じゃないじゃん…病気か?」

「病気じゃねぇよ…条件なんだよ…」

アーサーがフラフラと会議室に向かっている姿をフランシスがぽつんと突っ立って見つめる。

「はぁ…?条件?」

ポソッと呟いた疑問はフラフラと壁にぶつかりながら歩くアーサーには聞こえなかった。










「いいですか?貴方にとってはお辛いでしょうけどいい薬になるでしょうから耐えてください。耐えられなかったら私と50年は会えないと思ってください。」

ぷんぷんと怒りながら電話越しにそっぽ向く菊が出した条件を聞いて、思わずアーサーは真っ青になる。

「ちょっっと難しいんじゃないか…?」

「難しいですか?ならいいです。この話は無かったということで…」

「ちょっ!!ちょっと待ってくれ!できる!できるから!なかったことにはしないでくれ!」

「……。わかりました。信じてます。期限は…1ヶ月でいいですね。あと条件クリアのためと言って、ほあた☆使うのはダメですからね」

「わかった…。絶対守るよ」

「はい、アーサーさんを信じます。」








「ちなみにさ、アル。菊ちゃんがアーサーに出した条件ってのは結局なんだったんだ?お兄さんに教えてくれよ…アーサーのやつ全然話そうとしないんだ」

「確か…君とか俺とかと喧嘩しちゃダメって条件だぞ」

「……は?え、?なにそれ甘くない?」

こそこそと話す2人の会話を聞いて隣にドカッと耀が座ってくる。

「そうあるよな、条件出した菊もなんだかんだ言ってアーサーに会いたいみたいあるよ」

「耀…!菊は今君のところにいるらしいけどどうなんだい?」

「毎日漫画読んだり、アニメ見たり、小説見たり、漫画描いたり、小説描いたり、ゲームやったり、自作アニメ創ったりで忙しいみたいある…」

「自作アニメ?!何それお兄さん見てみたい!耀んち行っていい?!」

「俺も菊と新作ゲームの話したいんだぞ!行ってもいいか!?」

「別に構わないけど後ろのアレ何とかしてからあるな…」

耀がやれやれ…といった感じで席を移動して行く途中で、2人が振り向くと後ろのアレが物凄い覇気を放って2人を見つめていた。

「ひっ…!!喧嘩できないからって凄い睨んでくるんですけど…!」

「怖いんだぞ…」

「クソッ…フランシスとアルのやつ…!!俺が喧嘩できないからって好き勝手しやがって…菊は俺のなのに…!」

イライラしながら机を台パンするアーサーを横目に、耀はこっそりと菊にビデオ通話を繋いでアーサーの様子を見せていた。

「アーサーさん…」

「菊…我慢するある。今回はアーサーが反省しなきゃ意味ないあるよ」

「……、はい。わかっています…アーサーを信じます」

「……」(菊もアーサーも素直になればいいのに…馬鹿みたいアル…)












1ヶ月後


ちょうど1ヶ月が経った時に日本宅では扉をバンバンと叩かれ、同時にチャイムをありえない速さで連打されながら叫ばれるありえないくらいおかしい状況が起きていた。

「菊!!菊!!!菊!!!!」

「あ、アーサーさん?!ちょっとだけ待ってください!今行きますから!」

近所迷惑になると思いバタバタと駆け足で玄関まで来て急いで扉を開けると、そこにはボロボロと涙を流しながらバラの花束を持っているアーサーが佇んでいた。

「アーサーさん…よく頑張りましたね。」

「菊ぅ…!!」

アーサーが耐えきれず菊をこれでもかというほどに抱きしめる。そんなアーサーの締めつけ技が堪えきれずバンバンとアーサーの背中を菊は静止の合図として叩く。

「く、苦し…」

「す、すまない!」

菊の静止の合図を察したのかアーサーはすぐ離れ、改めて花束を菊に渡す。

「いろいろごめんな、これからはちゃんとするよ」

「アーサーさん…!ふふっ、信じてますよ」

「菊、愛してるよ」

「えぇ、私も愛しています。」



そしてその5日後、またもやアーサー特製菊用スコーンに媚薬を入れたのが菊にバレ、1ヶ月間出禁になったのは言うまでもない。

この作品はいかがでしたか?

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コメント

6

ユーザー

オデ、変態ナ眉毛好き… 一瞬、オナ禁かと思いました

ユーザー

全然反省してないwww

ユーザー

最高に頭が悪い朝菊、ありがたいです…好き…(訳 最高)

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