第6話:秘密のノート
視点:鈴木 莉亜(すずき りあ)
教室の隅で、私はいつものノートを開いていた。
この物語ノートには、私の秘密の世界が詰まっている。
「莉亜!」
湊斗くんの声が聞こえて、顔を上げると彼が近づいてきた。
「何してるの?」
「ただのノートだよ。創作してるだけ。」
そう答えたけど、本当は秘密にしてることがある。
このノートには、下ネタも混ざった物語が書かれている。
それは、仲のいい男子にしか見せない特別な一面。
「俺も見ていい?」
湊斗くんが興味津々で言う。少し迷ったけど、彼には見せてもいいかなと思った。
「うん、でも秘密ね。」
彼はニヤリと笑って、ページをめくった。
その瞬間、心が少し近づいた気がした。
みんなには見せない本当の私を、湊斗くんだけが知っている。
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