この作品はいかがでしたか?
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コメント
4件
まさかのラストってこういう事言うんだな…夢中になって読んだわ. 忙しい中の連載と企画参加ありがとう!!!!
ラストバグって消えて書き直したけど少し(かなり)変わってしまった。わぁお。 これは曲パロでして、(急なカミングアウト) MARETU様の「あいしていたのに」をお借りしました。ぜひ聞いてきてください。聞いてこいや。おなしゃす
あいしていた
あいしていた
そうだよね?父さん。
父さんは俺の事あいしていたよね?
だから、足も切ったし、逃げていかないよね。
父さんの体液で濡れていく俺の服、体。
切り離された体によって父さんは声にならない悲鳴を出す。
グチョグチョグチュ
俺の手は止まらない
止めたくない。
父さんの声がか細くなっていく。
もう、終わりなんだ。
父さんの手で終わるより、こっちの方がマシだ。
あいしていたのに。
この幸せを終わらしてしまってごめん。
罪悪感というか、ほんの少しの後悔で手が止まってしまう。
そんな中でも父さんはか細い声で、もう途切れそうな声で、傷だらけの手を差し伸べながら、言った。
「しゃあ、くんッ、ごめ、ん」
名前を教えてもらったのはいつか知らないけど、父さんの口から初めて聞いた俺の名前。
「今までありがとう。父さん、いや、」
実の父さんじゃないもんな。苗字、同じ苗字だもんな名前で呼ぶものか。
「あいしていたよ。きりやん。」
きりやんは動かなくなった。声も呼吸もしなくなった。
少しづつ、きりやんの体温が下がっていく。
あぁ、終わったな。
きりやんは俺のものだったな。
バラバラになった体の1部を手に取る。
もう冷たく感じて、今までのきりやんを感じないが、俺のものになったと感じる
ずっとずっと俺のものになった。
幸せ、終了したのかな。
それを俺は
喰らった
俺の内側にきりやんが入ってくる。
これでずっと。ずっと。俺のものだ。
俺の内側は俺だけのもの。他の誰のものにもならない。
夢中になりながら貪る。
あの世でもきりやんと一緒にいたいな。
天国はで2人幸せにベルの音でも聴きながら一緒に暮らすんだろうな。
俺はきりやんの体液だけになった部屋で、きりやんにしたように、自分に包丁を刺し、真横に引く。
これで、一緒だ。
あいじょうをもらえてしあわせだった。